ケニアのウィリアム・ルト大統領は7月11日、リガティ・ガチャグア副大統領(注)およびムサリア・ムダバディ内閣筆頭長官兼外務・ディアスポラ担当長官を除く、全ての閣僚を更迭したことを発表した。ルト大統領は「(支持基盤の)より広範な政府(Broad-based government)」を目指すとしており、閣僚不在の間は各省の事務次官が実務を担当する。加えて、翌12日には警察トップのジャフェス・クーム長官が辞任した。事実上、6月26日の大規模デモで多数の死傷者を出したこと(2024年6月28日記事参照)など一連の対応の責任を負ったかたちだ。 ルト大統領は国民から猛反発を受けた増税案を6月26日に白紙撤回したものの、その後もナイロビの中心部(Central Business District:CBD)などでは断続的にデモが続いている。SNS上では「#RutoMustGo(ルト大統領は辞任せよ)」とし