帝国日本のプロパガンダ-「戦争熱」を煽った宣伝と報道 (中公新書 2703) 作者:貴志 俊彦中央公論新社Amazon 日清戦争に始まり、アジア太平洋戦争の敗北で終わった帝国日本。日中開戦以降、戦いは泥沼化し、国力を総動員するため、政府・軍部・報道界は帝国の全面勝利をうたい、プロパガンダ(政治宣伝)を繰り広げた。宣伝戦はどのように先鋭化したか。なぜ国民は報道に熱狂し、戦争を支持し続けたのか。錦絵、風刺画、絵葉書、戦況写真、軍事映画など、戦争熱を喚起したビジュアル・メディアから、帝国日本のプロパガンダ史を描きだす。 「帝国日本のプロパガンダ」といえば、太平洋戦争時の「大本営発表」を思い出します。 軍部の暴走によってはじまった太平洋戦争で、戦況が悪化するにつれて、大本営は国民に「嘘の戦勝報告」を行ない、「敗走」を「転進」、「全滅」を「玉砕」と言い換えるようになっていったのです。 fujipon