はてなキーワード: cipherとは
電信通信において、距離が長くなると電流が減衰し、信号が弱くなる問題が発生しました。この問題を解決するために開発されたのが 「リレー(中継器)」 です。
リレーは、弱まった電流を利用して新しい電流を作り、信号を増幅して次の区間へ送る装置 です。ここでは、リレーの仕組みを詳しく説明します。
(1) 電磁石
入力側から微弱な電流が流れると、電磁石が作動 する。これにより、リレー内部のスイッチ(接点)がONになる。
電磁石の磁力でスイッチが閉じる(ON)と、新たな強い電流が流れる。つまり、弱い信号をトリガーとして、新しい電流を発生させる。
(3) 新しい電源
リレーは 独立した電源 から新たな強い電流を供給。これにより、入力された信号と同じ内容の信号を、次の区間へ強い電流で送り直す。
2. 仕組みの動作
送信者が電鍵を押すと、最初の電流が電信線を流れる。ある程度の距離を伝わるが、電流が弱くなってくる。
微弱な電流でも、リレー内の電磁石が反応し、スイッチをONにする。このスイッチが閉じることで、別の強い電源から新しい電流が供給される。
こうして、新しい強い電流が再び電信線を流れ、次の中継局へ向かう。
(4) 次のリレーで再び増幅
このプロセスを繰り返し、最終的に受信者まで信号を正確に伝える。
3. 具体例
100km地点のリレーが電流を受信し、スイッチをONにして新しい電流を送る
300km、400km……と繰り返し、中継局を通じて信号がシカゴへ到達
この仕組みにより、電流が減衰することなく、数千kmの距離でも通信が可能になった。
4. リレーの発展と改良
アメリカの科学者ジョゼフ・ヘンリー が1835年に 電磁リレー を開発。これにより、長距離通信が可能になり、モールス電信の実用化を加速。
初期のリレーは 手動で監視する必要があった が、後に 自動リレー が開発され、より効率的に信号を増幅できるようになった。
現在の ルーターやネットワーク中継装置(リピーター) の基本原理は、電信のリレーと同じ。弱いWi-Fi信号を「Wi-Fi中継機」で増幅するのも、リレーの応用例。
リレーの回路図や実際の装置の動作原理について、さらに詳しく知りたいことがあれば教えてください!
リレーは、弱い電流を用いて新しい強い電流を流すスイッチの役割を果たします。これは、電磁石とスイッチを組み合わせた**電磁リレー(Electromagnetic Relay)**と呼ばれるもので、モールス電信の長距離通信を可能にしました。
+-----------+ +---------------------+ | 送信者 | | リレー | | (電鍵) |-----| コイル (電磁石) | | | | +-----+ | | | | | | | | | | | ON |----(新しい電流)------> | | | | | | | | | +-----+ | +-----------+ +---------------------+
コイル(電磁石) に電流が流れると磁力が発生し、スイッチがONになる。
スイッチがON になることで、右側の新しい強い電流が流れ、次の区間へ信号が送られる。
電磁石には電流が流れていない → スイッチはOFF(開いている)。このため、新しい電流は流れず、次の電信区間に信号は送られない。
送信者が電鍵を押すと、最初の微弱な電流がリレーの**コイル(電磁石)**に流れる。電磁石が作動し、磁力が発生する。磁力によって、リレー内部の**可動接点(スイッチ)**が引き寄せられ、スイッチがONになる。新しい強い電流が流れ、次の電信区間へ信号が送られる。
(3) 電鍵を離す(電流が止まる)
送信者が電鍵を離すと、最初の微弱な電流が止まる。電磁石の磁力が消える。バネの力でスイッチが元のOFF状態に戻る。新しい電流も止まり、信号の送信が停止する。この動作がモールス符号の「短点(・)」や「長点(―)」に対応して行われる。
3. 具体的な回路図
+------[ 送信電源 ]------+ | | | +------(電鍵)-------+ | | | | | +---+ | | | | | | | | | 電磁石 (コイル) | | | | | | | | +---+ | | | | | | +----|---------------+ | | | | (新しい電流) | +-------(リレーの接点)-----> 次の中継局 | +------------------------------+
磁力によってリレーのスイッチがONになり、新しい強い電流が流れる。
(1) 多段リレー
長距離通信では、1つのリレーだけでは不十分な場合がある。リレーを数段配置し、それぞれの区間で信号を増幅して送ることで、より遠距離まで通信できる。
初期のリレーは手動監視が必要だったが、後に自動的に信号を増幅・再送信する装置が開発された。
リレー技術は、電信だけでなく、さまざまな分野で活用されています。
コンピュータ(初期) 1940年代の初期のコンピュータ(ENIACなど)はリレー回路を使用
インターネット通信 ルーターやネットワークスイッチの基礎原理はリレーの発展形
1. 初期のリレーの仕組みと制約
初期の電磁リレーは 完全に自動化されておらず、手動による監視と調整が必要 でした。その理由は以下の通りです。
リレーの電磁石やスイッチの接触不良が発生しやすかった。初期のリレーは機械的な部品(バネや接点)が摩耗しやすく、定期的に点検と修理が必要だった。電磁石のコイルが熱を持つと誤動作することがあり、手動でリレーの動作を確認する必要があった。
初期の電信システムでは、信号が途中で弱くなったり、歪んだりする ことがあった。そのため、オペレーターが受信したモールス信号を確認し、誤った場合は手動で再送 する必要があった。
送信者が誤ってモールス符号を打った場合、誤った信号がそのまま伝わる。中継局のオペレーターが異常に気づいた場合、手動で通信を止めるか、修正を行う必要があった。
初期の電信回線は 雷や静電気の影響を受けやすく、誤信号が発生 することがあった。手動で信号の確認と調整を行い、不要なノイズを取り除く作業が必要だった。
各中継局には 電信オペレーターが常駐 し、受信したモールス符号を確認 した。もし信号が不明瞭だった場合、手動で「再送リクエスト」を送ることがあった。
電磁石の調整 や 接点の清掃 を行い、正常に動作するように点検。リレーの動作が鈍い場合は、手動でスイッチを切り替えて信号を送り直すこともあった。
誤った信号が送られた場合、オペレーターが正しい信号を手動で再送することが求められた。例えば、長距離の通信で「HELLO」と送るつもりが「HELO」になった場合、オペレーターが気づいて修正することもあった。
(1) 改良された電磁リレー
19世紀後半になると、より高精度なリレー(接触不良が少なく、信号を正確に増幅する装置)が開発される。これにより、手動での監視の必要性が減少 し、自動化が進んだ。
1870年代以降、手動監視なしで信号を自動的に増幅・転送できるリレー が登場。これにより、遠距離の電信通信が大幅に効率化され、オペレーターの負担が軽減 した。
電磁電信機を用いた通信には、以下のような問題点がありました:
通信の改ざんリスク(悪意のある第三者が偽のメッセージを送る)
これらの問題に対し、当時の技術者たちはさまざまな対策を考案し、電信の安全性と信頼性を向上させました。各問題ごとに詳しく見ていきます。
リレー(中継器) を設置し、電流が弱くなっても強い電流に増幅することで信号の劣化を防いだ。これにより、長距離通信が可能になり、信号の誤送信が減少した。
(2) 絶縁技術の向上
初期の電線は裸の鉄線を使っていたため、雨や湿気による信号の漏洩が問題だった。絶縁体(ゴム、ガタパーチャ樹脂)を使った電線が開発され、信号の安定性が向上した。
(3) 再送リクエストの仕組み
確認信号(ACK)を導入し、受信側が「正しく受信した」ことを送信側に伝える仕組みが生まれた。もし確認信号が送られなかった場合、送信者は**再送信(Retransmission)**を行った。
フィルタ回路を追加し、雷や外部ノイズによる誤信号の混入を低減。ツイストペアケーブル(電線をねじることで外部ノイズの影響を減らす技術)が導入された。
(1) 暗号化の導入
初期の電信は 誰でもモールス符号を解読できるため、盗聴が容易 だった。
軍や政府は、機密情報を送る際に**「コードブック方式」**(事前に決めた符号表を使う)を採用。
例:「KING → ZR3」、「ATTACK → 7Y2」 のように変換する。
ヴィジュネル暗号(Vigenère cipher) のような多段暗号を使うことで、簡単には解読できない仕組みを導入。
乱数表を使ってモールス符号を変換し、意味を隠す方法が開発された(ワンタイムパッド方式の先駆け)。
企業や政府機関は**専用の電信コード(プロプライエタリコード)**を使用し、外部の人間が解読できないようにした。例:「A」を「Q」と送信する など、独自のルールを採用。
各電報には、**送信元の情報(識別コード)**を付加し、なりすましを防ぐ仕組みが取られた。例:軍の電信では、送信者の認証コードを含めることで、偽のメッセージを排除。
チェックサム(Checksum)の原型となる手法が登場し、受信した電報の正しさを検証できるようになった。例:「メッセージの文字数を送信前後で照合する」方式。
軍や企業の通信では、電報の最後に**「秘密のキーワード」**(合言葉)を入れ、受信者だけが本物のメッセージを識別できるようにした。例:「ATTACK AT DAWN, CODE: BLUE」 → 「BLUE」を知っている者のみが本物と判定。
重要な通信は二重に送信し、内容が一致していることを確認する方法も採用された。もし二つの電報の内容が異なっていれば、受信者は改ざんの可能性を疑うことができた。
(3) 再送リクエストの仕組み
確認信号(ACK)を導入し、受信側が「正しく受信した」ことを送信側に伝える仕組みが生まれた。もし確認信号が送られなかった場合、送信者は**再送信(Retransmission)**を行った。
ここを詳しく教えてください
1. 基本的な流れ
電信における「確認信号(ACK/NACK)」の仕組みは、以下のような流れで機能しました。
もし正しく受信できたら → ACK(確認信号)を送信。もし誤っていたら → NACK(否定応答)を送信し、再送を要求。
ACK(「了解」)を受け取ったら、次のメッセージを送信。NACK(「もう一度送ってください」)を受け取ったら、同じメッセージをもう一度送信。
2. 詳細な動作例
送信側(A)から受信側(B)へ「HELLO」のメッセージを送る場合:
送信者(A) → → → HELLO → → → 受信者(B) ↓ ACK(了解!) ↓ 送信者(A) → → → 次のメッセージへ
送信者(A) → → → HELLO → → → 受信者(B)(ノイズ発生) ↓ NACK(聞き取れませんでした!) ↓ 送信者(A) → → → HELLO(再送) ↓ ACK(了解!) ↓ 送信者(A) → → → 次のメッセージへ
実際の電信では、ACK/NACKのために次のような符号が使われました。
「R」(・-・)は「Received」の略で、「正しく受信した」の意味。
「OK」(--- -・-)が使われることもあった。
先生何でも知ってるな
(1) 口伝(くでん)と使者 (2) 狩猟・戦争における合図 (3) 狼煙(のろし)
(1) 楔形文字(メソポタミア)・ヒエログリフ(エジプト) (2) 郵便制度の発展
(1) 紀元5世紀~15世紀 (2) 烽火(ほうか)・のろし (3) 飛脚制度(日本)
(2) 交換機の導入
グリエルモ・マルコーニが無線通信(ラジオ通信)の実験に成功。
1901年、大西洋横断無線通信を達成し、船舶や遠距離通信で活躍。
1920年代にAMラジオ放送が開始され、大衆向けの放送メディアとして普及。
腕木通信の仕組みについて教えてください
1. 基本構造
通信塔(セマフォア塔) 高い場所に建てられ、見晴らしの良い地点に設置される。直線上に複数の塔が並び、情報をリレー方式で伝える。
腕木(アーム) 一般的には2本または3本の可動式の木製の腕。腕の角度を変えることで、異なる文字や数字を表現する。
制御機構 塔の内部には腕木を動かすためのハンドルやロープがあり、通信員が操作する。
2. 通信の流れ
腕木通信では、腕木の角度を組み合わせてアルファベットや数字を表す符号が決められていました。
例: ある位置の角度が「A」、別の角度が「B」を意味する。組み合わせることで単語や文章を伝達。
(2) 視認と伝達
発信者(通信員)が塔の上で腕木を特定の角度にセットする。隣の通信塔の通信員が望遠鏡でその信号を確認する。確認した通信員が同じ符号を自分の塔で再現する。これを繰り返し、情報が数十~数百km先までリレー方式で送られる。
3. 腕木通信の特徴
(1) 速さ
馬や飛脚より圧倒的に速く、良好な天候なら数百km先まで数分~数時間で伝達できた。例: フランスでは、パリ~リール間(約230km)を約3分で通信可能だった。
(2) 天候の影響
晴天時は遠くまで見えるため有効だったが、霧・雨・夜間は利用できなかった。これが電信の発明へとつながる大きな要因となった。
フランスではナポレオン戦争(1803-1815年)の際、軍事通信に活用された。ヨーロッパ各国でも行政・軍事目的で導入。
アルファベットや数字を表すために、腕木の角度を組み合わせた符号表(コードブック)が用意されていました。
ここでは、腕木通信で「HELLO」を送る具体的な手順を説明します。
腕木(アーム):通常、2本または3本の可動アームが使われる。
符号表(コードブック):各アルファベットや数字に特定のアームの角度が割り当てられている。
A = 10° / 30°
B = 20° / 40°
C = 30° / 50°
...
H = 80° / 120°
E = 50° / 90°
L = 70° / 110°
O = 90° / 130°
2. 「HELLO」を送る手順
腕木通信は 1文字ずつ順番に送信 し、隣の塔がそれを読み取り、次の塔に伝えるリレー方式で情報を伝達します。
(1) Hを送信 通信塔のオペレーターが腕木をHに対応する角度(80° / 120°)に設定。隣の塔の通信士が望遠鏡で確認し、同じ符号を再現。
(2) Eを送信 次に、腕木をEの角度(50° / 90°)に変更。これを隣の塔へリレー。
(4) Oを送信 最後に、Oの符号(90° / 130°)を送る。
文字ごとに送ると時間がかかるため、短縮コード(例:「HLO」で「HELLO」とする)を使うこともあった。軍事通信では暗号化された符号も使用。
エラーチェック
送信ミスを防ぐために「確認信号」を送ることがあった。受信者が「正しく受信した」ことを示す信号を返す方式も採用。
単なるアルファベットだけでなく、「数字」「特別な記号」も符号表で定義。
A = 10° / 30°
とはどういう意味なのですか?
10度のこと?30度のこと?
「A = 10° / 30°」という表記は、腕木(アーム)が複数ある場合に、それぞれの角度を指定する方式です。
通常、腕木通信には2本または3本の可動アームがあり、それぞれのアームを特定の角度にセットすることで、1つの文字や数字を表現します。
例えば、2本の腕木(上側と下側)がある場合:
上のアーム:10° 下のアーム:30°
>受信者が「正しく受信した」ことを示す信号を返す方式も採用。
これはどのような仕組みですか?
腕木を「A」に対応する 10° / 30° の位置にセットし、隣の塔に見せる。
確認信号(例:「了解」を示す特定の腕木角度、または短い「OK」信号)を送信する。
例えば「50° / 90°」のように、「受信しました」の意味を持つ角度が設定される。
受信者からの確認信号を見て、正しく受信されたことを確認 する。
もし確認信号が来ない場合、または誤りを示す信号が来た場合、もう一度「A」を送信し直す。
腕木通信には、以下のようなエラーチェックの方法も考案されました:
(1) 再送要求
受信者が符号を読み取れなかった場合、「もう一度送ってください」という特定の信号(リクエスト信号)を送る。
例:「不明瞭」や「再送」を示す角度(例:60° / 120°)を使用。
(2) 確認の二重チェック
受信者だけでなく、次の塔が再び「A」を送ることで、送信者が正しく伝わったことを確認できる。
これにより、1つの塔で間違いがあっても、別の塔で補正が可能。
電鍵(モールスキー) 手動のスイッチで、押すと電流が流れる。押す時間の長短で「短点(・)」や「長点(―)」を作る。
(2) 通信線
電線(単線または複数線)送信機と受信機をつなぐ導線。初期の電信機は1本の電線と地面(アース)を回路として利用。
電磁石
送信側でスイッチが押されると、電流が流れて磁場が発生。電磁石が作動し、紙に記録する装置が動く。記録装置(スタイラス & 紙テープ)スタイラス(針) が上下に動き、紙テープに「短点(・)」や「長点(―)」を記録。初期は音ではなく、紙テープに記録する方式が使われた。
モールス電信機の受信機は、以下の主要な部品で構成されています:
(1) 電磁石
送信者が電鍵(モールスキー)を押すと、電流が流れ、受信側の電磁石に電流が到達。電磁石が磁力を発生し、アームを引き寄せる。
電磁石の磁力によってアームが動く(電流が流れた瞬間に引き寄せられる)。電流が切れると、バネの力でアームが元の位置に戻る。
(3) スタイラス(記録針)
アームの先端には スタイラス(記録針) が付いている。アームが動くことで、スタイラスが紙テープに接触し、点や線を刻む。
(4) 紙送り装置
受信機には ロール状の紙テープ がセットされており、一定の速度で送られる。紙テープが一定の速度で進むことで、信号が「短点(・)」や「長点(―)」の形で記録される。
記録の流れ
(1) 短点(・)の記録
送信者が電鍵を短く押す(例:0.1秒)。受信機の電磁石が一瞬作動し、アームが紙に軽く接触。紙に小さな点が刻まれる(・)。電流が切れると、バネの力でアームが元の位置に戻る。
(2) 長点(―)の記録
送信者が電鍵を長く押す(例:0.3秒)。受信機の電磁石が長い間作動し、アームが長時間紙に押し付けられる。紙に長い線(―)が刻まれる。電流が切れると、バネの力でアームが元の位置に戻る。
(3) スペース(間隔)
電鍵を押さない時間が長いと、記録装置には何も刻まれず、文字の区切りが生まれる。一定時間(例:3単位)何も信号がなければ、単語の区切りとみなされる。
初期のモールス電信では、紙テープに記録された符号を手作業で解読していた。
しかし、受信機のアームが動くと「カチッ」という音がすることに気づき、オペレーターが耳で直接モールス符号を聞き取る方式(サウンドレシーバー方式)が生まれた。
これにより、紙に記録しなくてもリアルタイムでメッセージを受信できるようになった。
電線に電流を流す仕組みを聞いた限り距離が制限されそうに思えます
これについて詳しく教えてください
モールス電信機は電流を電線に流して情報を伝えるため、通信距離にはいくつかの制限がありました。特に、長距離になると電流が弱まり、信号が減衰(減少)するという問題がありました。
ここでは、電信の通信距離の制限と、それを克服するための技術について詳しく解説します。
長距離の電信通信において、電流の減衰(弱まる)原因として次のような要因がありました。
(1) 電気抵抗
電線の長さが長くなると、電気抵抗(電流の流れを妨げる力)が増えるため、電流が弱まる。銅や鉄などの導線を使用していたが、特に鉄線は抵抗が大きく、距離が長くなると信号が伝わりにくくなる。
19世紀の電信では、片側の導線+地面を電流の経路として使用(単線電信方式)していた。しかし、湿気や土壌の違いによって電流が地面に漏れ、信号が弱くなることがあった。
近くに他の電信線があると、電磁誘導によって信号が干渉することがあった。雷や電磁気の影響によって信号が乱れることもあった。
こうした問題を解決するために、いくつかの技術が導入されました。
「リレー(中継器)」を使って信号を増幅する方法が発明された。1835年、ジョゼフ・ヘンリーが電磁リレーを開発。リレーは、受信した信号を増幅して再送信することで、長距離通信を可能にした。例えば、100kmごとにリレーを設置すれば、電流の減衰を防ぎ、信号を遠くまで伝えられた。
初期の電信では低電圧(数V程度)だったが、より高い電圧(数十V~100V)を使うことで信号を強くし、距離を延ばした。ただし、高電圧は電線の絶縁性を高める必要があるため、ゴムやガラスを使った絶縁技術が発展した。
初期の電信では鉄線が多く使われていたが、鉄は抵抗が高いため、導電率の高い銅線が採用されるようになった。銅線の採用により、長距離でも電流の減衰が少なくなり、信号が安定。
長距離の海底電信ケーブルでは、さらに電流の漏れを防ぐ工夫が必要だった。1858年、最初の大西洋横断海底ケーブルが敷設されたが、当初は絶縁技術が未熟で、短期間で故障。1866年、改良された絶縁材(ガタパーチャ樹脂)を使用したケーブルが成功し、長距離通信が可能になった。
1844年 64km(ワシントンD.C. - ボルチモア) 初期の電信
1861年 約3,000km(アメリカ大陸横断電信) リレー技術の発展
1866年 約4,000km(大西洋横断海底ケーブル) 絶縁技術と増幅器の進化
1900年 数万km(グローバル電信網) 高電圧、改良ケーブル、無線通信の併用
電信通信において、距離が長くなると電流が減衰し、信号が弱くなる問題が発生しました。この問題を解決するために開発されたのが 「リレー(中継器)」 です。
リレーは、弱まった電流を利用して新しい電流を作り、信号を増幅して次の区間へ送る装置 です。ここでは、リレーの仕組みを詳しく説明します。
(1) 電磁石
入力側から微弱な電流が流れると、電磁石が作動 する。これにより、リレー内部のスイッチ(接点)がONになる。
電磁石の磁力でスイッチが閉じる(ON)と、新たな強い電流が流れる。つまり、弱い信号をトリガーとして、新しい電流を発生させる。
(3) 新しい電源
上記の記事に対して皆さまから寄せられたブコメ・トラバをまとめました! 27日27時ごろまでのコメントを基本的には全て網羅した、元記事で増田が挙げていなかった作品群です。みなさまの知見でリストが充実。気まぐれにひと言追加したりしなかったり。作品推しではないかも? の場合も、とにかくお名前は載せました。抜けがあったら申し訳なし。誤字はこっそり直してますので、ぜひご指摘ください。ありがとうございます。この記事について寄せられたブコメを拝見して、注釈を追記しております。
大変失礼いたしました…。「ガラかめ」を殿堂入りにしてご用意した1枠にてお許しいただきたく(名案)
亜藤潤子『扉を開けて』
遠藤淑子『天使ですよ』この方も支持多し! なぜか別花の印象が強く。本誌でピックアップいたしました
神坂智子『シルクロード・シリーズ』80年に楼蘭の美女発見→81年『キャラバンの鈴』で仕事の速さとイマジネーションの豊かさに震えた
柴田昌弘『紅い牙 ブルー・ソネット』。『タイタニック80』で「花ゆめ」に颯爽と見参。『第3の娘』含む1980年に短編の執筆数が一番多く、しかし白泉SF短編のほとんどが電書化されていないのはまさに損失…!『ブルソネ』は白泉社版コミックス4巻カバー(訂正・3巻でした、すみません)の青いソネットが神々しい美しさ
猫十字社『小さなお茶会』Xに流せば2024年の新作で通用しそう。「ビン」の話が好き
藤崎真緒『瞳・元気 KINGDOM』
藤田貴美『赤い群衆』たくさん作品がある中で、何故これを。何故これををを(歓喜)
谷地恵美子『すーぱぁキッド』
吉村菜由『政がゆく』
川原泉『美貌の果実』 ( 『架空の森』推し)『銀のロマンティック…わはは』『森には真理が落ちている』『メイプル戦記』『食欲魔人シリーズ』
山口美由紀『フィーメンニンは謳う』『音匣ガーデン』『おんなのこ季節』『V-K☆カンパニー』
あさづき空太『赤髪の白雪姫』
我孫子三和『みかん絵日記』みかんといえば当時は逢坂みえこ『永遠の野原』のみかん(犬)ではなく、こちらの方が知名度あったかな…。あの頃の「LaLa」一番手くらいに人気あったんじゃなかったか
樹なつみ『朱鷺色三角』『パッションパレード』『八雲立つ』『Oz』エピローグがプロローグでもあった『ラヴ・ストーリィ』(『朱鷺色三角』所収)。構成の妙よ。読みながら最後に「えーっ!」と声が出た
篠有紀子『センシティヴ・パイナップル』( 「閉じられた9月」所収)←増田お気に入り
縞あさと『君は春に目を醒ます』
佐々木けいこ『信長君日記』 みなもと太郎『風雲児たち』(1979~)とほぼ同時期に始まった、おそらく本邦初の信長ギャグ漫画
かわみなみ『シャンペン・シャワー』1983年連載開始。南米のプロリーグを舞台とした、サッカーワールドカップ出場を目指す物語。
『日処』といい、ものすごい漫画が「LaLa」から出るんですよね。増田の年齢的には森川久美『南京路に花吹雪』も忘れ難く、当時の成田美名子は『エイリアン通り』を連載中、樹なつみのブレイク作品『マルチェロ物語』もこの頃で、「LaLa」最初の黄金期だったような。月刊誌(作画時間に余裕が出る・ページ数多くてOK)の性格上、先行の「花ゆめ」に対して大作路線に舵を切って差別化してたのかも。といいつつ増田はその少し前の高口里純『トロピカル半次郎』が好きでした。歌って踊れる数学教師。
80年代初頭はまだ「別冊」「増刊」がなかったせいか美内すずえが『ガラかめ』と『聖アリス帝国』『黒百合の系図』、魔夜峰央は『パタリロ!』と『ラシャーヌ!』、高口里純が花ゆめでは『久美と森男のラブメロディ』を手掛けるなど「花ゆめ」「LaLa」掛け持ち組がいらした記憶。
筑波さくら『目隠しの国』 『嘘解き』路線で別原作なら、ぜひこの作品を実写化してほしい…!
これは間違ってはいけない単語でした。モー様案件は『スター・レッド』「AーA’』あたりが好きで『トーマの心臓』方面に疎いのが、語るに落ちてしまった。また、作中にチラッと出てきた「ギムナジウム」より、パタリロといえば、の「クックロビン音頭」がそもそもモー様大リスペクトだったという。ご指摘深く深く感謝です。
「LaLa」は雑誌を購読していなかったので断片的にしか語れず。寄せられただけでも10選は難しそう。後は頼んだ! みなさまありがとうございました!
ので、元記事では *近年の百合の勃興* と近代をつけさせていただきました。
少女文学も少女漫画も、かじった程度でしか把握できていないのですが、エス小説の系譜は少なくとも昭和50年代あたりではいったん途切れていた印象だったので、そう書かせていただきました。
コバルト文庫などの少女向け小説は炎の蜃気楼やなんて素敵にジャパネスク、ハイスクール・オーラバスター、丘の家のミッキー、破妖の剣、姫神さまに願いを、など男性主人公だったり、女性が主人公であっても男女の恋愛ものだったりで、マリア様がみてるが刊行されるまでエス的な作品はあまりなかった印象です。
あ、でも新井素子さんの星へ行く船のレイディとあゆみにはなんかそんな雰囲気があったようななかったような……。
少女漫画はなかよし、りぼん、ちゃおいずれも、登場人物の少女同士の友情はあっても友情止まりで、恋愛対象はいずれも男性のものだけだった記憶です。
例えば、星の瞳のシルエットとか個人的には当時の少女漫画の名作だとは思いますし、香澄ちゃんと沙樹ちゃん、啓子ちゃん、真理子ちゃんは親友ではありますが、親友止まりで百合とかエスとかの雰囲気も感じられないと思います。
エイリアン通りやそのスピンオフのCIPHER、ALEXANDRITEなどもエス的なお話はなかった記憶です。ただ、うっすらとBLちっくなものはあった気はします。
いずれも素晴らしい作品であることは間違いないですが、エスとか百合とかではないような。久しぶりに読み返したくなってきた。
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外天楼
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帯をギュッとね!
ヨコハマ買い出し紀行
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KUROZUKA―黒塚―
胎界主,ARMS
轟世剣ダイ・ソード,うしおととら,覚悟のススメ,ミカるんX,スピーシーズドメイン
ヨコハマ買い出し紀行
スラムダンク,デスノート,天上天下,クレイモア,ダイの大冒険,いちご100%
ヒカルの碁,CIPHER,風の谷のナウシカ,TO-Y,乙嫁語り
茄子,魔法陣グルグル,G戦場ヘヴンズドア,げんしけん,へうげもの,もやしもん,ハチミツとクローバー,エマ,それでも町は廻っている,ドラえもん,デビルマン,おおきく振りかぶって,ヨイコノミライ!,まんがサイエンス,デスノート,青い花
水は海に向かって流れる,子供はわかってあげない
ヴィンランド・サガ,HUNTER×HUNTER,ジョジョの奇妙な冒険
薔薇王の葬列
ブラック・ジャック,ジャングル・ブギ,午後の国物語,エリス&アメリア ゼリービーンズ,風の谷のナウシカ,ヒカルの碁,パーム,不思議な少年,シュナの旅
竜の眠る星
よふかしのうた
逢魔ヶ刻動物園,空が灰色だから,金魚王国の崩壊,ダンジョン飯,ジョジョの奇妙な冒険
きまぐれオレンジ☆ロード,めぞん一刻,スラムダンク,のだめカンタービレ
ヤサシイワタシ
風魔の小次郎,リングにかけろ,ブラック・エンジェルズ,鉄拳チンミ,パンプキン・シザーズ,WORKING!!,ハニカム,灼眼のシャナ
風の谷のナウシカ,編集王,花のあすか組!,三国志,ぼくの地球を守って,ライジング!,Paradise Kiss
ARIA,進撃の巨人,カードキャプターさくら,BEASTARS
蒼天航路,無限の住人,皇国の守護者,ハレルヤオーバードライブ!,ひとりぼっちの地球侵略,ダンジョン飯
クマのプー太郎,パタリロ!,有閑倶楽部,あさきゆめみし,はいからさんが通る,キャンディ・キャンディ,クズの本懐,最終兵器彼女,坂本ですが?,聖☆おにいさん
PALM,青また青
めぞん一刻,ピンポン,イタズラなKiss,バナナブレッドのプディング,トーマの心臓,おかめ日和,ザ・シェフ,長い道,バンさんと彦一,アンダーカレント
レベルE,機動警察パトレイバー,ウダウダやってるヒマはねェ!
鬼
がらくた屋まん太,鉄腕アトム,とある科学の超電磁砲,少女終末旅行,ねこめ〜わく,くノ一ツバキの胸の内
不思議な少年,ばるぼら,アポロの歌,Paradise Kiss,KISSxxxx,よつばと!
じゃじゃ馬グルーミン UP!,帯をギュッとね!,究極超人あ〜る
ヤサシイワタシ
ノーマーク爆牌党,神聖モテモテ王国,ラーメン発見伝,担ぎ屋どおも,機動警察パトレイバー,エリア51,人類ネコ科,はるかリフレイン,ここはグリーン・ウッド
ヒストリエ,少女ファイト,ワールドトリガー,1日外出録ハンチョウ,惑星のさみだれ,男爵校長,ダイの大冒険
ナニワ金融道,ルームメイツ,遠くにありて,鳥獣草魚,あさきゆめみし
気分はグルービー,星の夜月の空,低俗霊狩り,コックリさんが通る
ファイブスター物語,柔道部物語,JJM 女子柔道部物語,それでも町は廻っている,ヴォイニッチホテル,ヒストリエ,チェンソーマン
NERVOUS BREAKDOWN,カルトクイズ100人伝,鉄鋼無敵科學大魔號
ダンジョン飯,乙嫁語り,ヒストリエ,せんせいのお人形,BLACK LAGOON,七夕の国,さんさん録
俺の姫靴を履いてくれ
あずまんが大王,砂の薔薇,喰いしん坊!,魔法少女リリカルなのは,D-LIVE!!,機動警察パトレイバー,バカとテストと召喚獣
げんしけん,BLUE GIANT,スラムダンク,帯をギュッとね!,モンキーターン,編集王,あさひなぐ,黄昏流星群,惰性67パーセント,ジョジョの奇妙な冒険,ギャラリーフェイク
地球へ
プラネテス,7SEEDS,乙嫁語り,GIANT KILLING,まんがサイエンス
-------------------
「1回」が途中で切れてたので別にした
1回しか出てない方が熱が入ってる紹介も多くて、個人的には気になる漫画が多い
http://anond.hatelabo.jp/20151002140110
しっきーとひとでとまぬけには退場してもらったよ……。
ここからはお前らの出番だぞ。
紹介してもらった作品を載せていくからどんどん書いていってくれ。
わたしは慎吾
六田登「F」
石塚真一「岳」
蛭田達也「コータローまかりとおる!」
うめ「大東京トイボックス」
榎本俊二「えの素」
志村貴子サク人
秘蜜
http://anond.hatelabo.jp/20151002174637
これはいずれも名作揃いですね。ありがたいです。ただ、今回の趣旨にはあわないかもしれませんね。
わたしは慎吾
六田登「F」
石塚真一「岳」
蛭田達也「コータローまかりとおる!」
うめ「大東京トイボックス」
榎本俊二「えの素」
はい、いずれも名作ですね。通常の意味での殿堂入りには全く何の異存もありません。
ですが、この中でベスト100記事作成の際に除外すべきと考えるのはドラゴンボールだけでした。
わかりますか? 今は本当の名作を選んでるわけじゃないんです。
ベスト100でもう重複してるのをみたくないリストの話をしてるんです。
私が防ぎたいのは、今後ベスト100記事が作成された時に、記事作成者が
「安牌」のような形で誰も文句がでなさそうな知名度の高い作品を安牌で入れるという行為です。
このリストの他の作品は、知らない人がいるかもしれないので、ベスト100に入ってても特に誰も文句は言わないでしょう。
一般的な殿堂入りという言葉のまま理解して「名作」を勧めてくださっても、今回は使えません
ですが、これらのリストは大変ありがたいです。
まさに名作揃いだと思うからです。
あなたが提供してくださった名作リストは、除外リスト作成作業が終わった後にありがたく活用させていただきます。 ありがとうございました。
今の時点で外国人向けの漫画史の短めの教科書を書くから10本前後選ぶ、位に広い範囲からしっかり絞り込んで欲しい。以下、私的超殿堂。
わたしは慎吾
その次くらいに入れてほしいもので、挙がってないやつ
六田登「F」
石塚真一「岳」
蛭田達也「コータローまかりとおる!」
うめ「大東京トイボックス」
榎本俊二「えの素」
新世紀エヴァンゲリオン (原案あり、かつアニメに勝ててない時点で、漫画としてはいまいちかと)
プラネテス (画作りや人物造形がイマイチなのと、ストーリーのまとまりが無い気が。宇宙モノならMoonlight Mileを推したい。これは好みの問題かも)
はじめの一歩 (終わるべき時に終われなかった残念代表としてなら)
今日から俺は (これも長すぎるのと、天こなのほうが完成度高いかと)
俺は萌えオタのくせにアンチ初音ミクで、奴が登場したときはこんな声とも言えない機械音など早々に消え去ってしまうだろうと思っていたのだけど、予想に反して既に3年くらいは経過している事態を重く見て、改めて初音ミクについて考えてみた。その結果アンチ初音ミクの立場からはちょいとまずいかな?なんて思えるような結論にたどり着きそうでちょっと怖かったのだが、この駄文を消すようなことはしない。
まず俺は初音ミクを根本から誤解していたようで、どうもあの機械音作成ツールはただそれだけでなく、実はそれよりもCGMとかいって、音楽愛好家たちのプラットフォームとして機能するところのほうが大きいという。なんかこれは常識みたいで、そんなことも知らないの?とか鼻で笑われそうでむかつく。まあ細かい説明は省くというかそんなこと出来ないけど、ボカロ厨が常々ひっくり返すとか何とか言ってたけどなるほどそう言うことかと思いつつも、それって要するにコミケと何が違うんだよとか言ってやりたかったが、とりあえず重大な勘違いがあったことは認めなければならないのかもしれない。
問題なのは俺が全くもって生理的嫌悪感から到底受け入れられないあの機械音の方だ。好き嫌いの問題ではなく、生理的にだめ、なのであって、いくら神調教(笑)とか言われるようなモノを聞いても結局機械は機械、不自然な平坦さからやはり声と言うにはおこがましいように感じてしまい、これを理解できる日が果たして来るのかなんて思っていた。そんな矢先に偶然、とも言えないが二つのボカロ曲を聞いて啓示が降りた、ような気がした。
http://www.youtube.com/watch?v=V5pIBfPD6Qo
http://www.youtube.com/watch?v=HAWLtV5Flms
上はボカロPとかいうボカロ専属の人が作った曲で、下の曲はなにやらプロが作った曲らしい。
この二つを聴き比べて、下のほうが圧倒的に聴きやすいんだけど、曲としては普通で、上の「腐れ外道とチョコレゐト」方は人が歌うことを全く考慮してないというか、ボカロの声に合わせて曲を作っていて、ボカロPとやらはボカロ声に違和感を覚えない人種なんだと、その時初めて気づいた。
いや、初めて気づいたというのは言いすぎで、そりゃあボカロ声が好きでたまらん奴も居るだろうとは思ってはいた。色々考えたり意見を聞いたりするうちに、ボカロのあの声から空白を感じ取るというか、あの声の色々足りてない部分を脳内で補完して、そういうのを含めて愛でている人種が居るんだということに、気付かされたというべきなのかもしれない。
俺は萌えオタなんだけど、オタク的に言うと、これって萌え絵の受取り方と本質的に同じなのかな、と思ってしまったわけだ。
元々日本人は幼児性を愛でる文化があるとかなんとか言われていて、萌え絵なんてものはお上手とかお下手ですねとかより、可愛いかどうかでしかなくて、その点ちょっと小奇麗な絵よりヘタクソなほうがかえってよかったりするわけで。AKBなんかもその類だとは思うけど、ようするに不完全さが残っているほうが良いみたいな風潮がこの国には有るのだと思う。
初音ミクの「声」も実はそういうことで。
これを受け入れられるかどうかというのは単に好みの問題で片付けて良いものではなく、非オタの人間が萌え絵を理解できないということと同じで、ある種の人間を分ける境界線みたいなものだったのではないかとか、そんなことを思ってしまう。
ああ、文学とラノベでも似たような問題があって、それらを分かつものは現実から引っ張ってきているか、虚構から引っ張ってきているあみたいな話があったと思う。
とにかく、あの「声」が理解できるかどうかってオタクとしては重要だったりするんじゃないか、とかちょっと考えてしまって。
今までにもオタクとして趣味が合わない、気に食わないみたいなものはたくさんあったのだけど、例えば東方とかけいおんとか、でもそれらが何故オタクにウケているのかは容易に理解できて、だからこそ逆に同属嫌悪を起こしていただけだったりで。他にもオタクとしてちょっと分野が外れても、なんとなくだけどアニメとかまんがとかそういう大きくオタクとして括れるような枠内で、本当に微塵も理解出来ない様なものは今まで無かったわけだ。
だから、あれが理解出来ないということは俺が生まれてきて初めて明確に自覚出来た時代性なんじゃないかと思って、乗り越えられない壁ってこう言うことなのかなと馬鹿みたいに呆けてしまったのでこんなふうに思考の纏まりもないまま文章に起こした。