作られた「男らしさ」の正体とは? 「女叩き」を盛んにする歪んだ“男性性”を韓国の歴史から考える 韓国の「男性性」に焦点を当て、「作られた男らしさ」を世界情勢やフェミニズムの観点など、さまざまな視点からひも解く『韓国、男子 その困難さの感情史』。2024年12月に発売され話題になった同書籍を紹介します。 フェミニズムを敵視し、女性や性的マイノリティを盛んに攻撃する男たちは、いったい何なのか。チェ・テソプ氏原著『韓国、男子 その困難さの感情史』(小山内園子/すんみ訳、みすず書房)は、歴史を丹念に追いながら韓国男子の「こじれ」に迫った力作だ。日本も決して無縁でない「男性性」の問題に迫った本作を、文筆家・水上文がレビューする。 男性権力がのさばる世界 どうして世界はこんなにめちゃくちゃになってしまったのか? 私たちはいったい、どうなってしまうのか? ここ数カ月、私はそんな風に思い続けている。 20