医学教育や研究のために提供された遺体(献体)を解剖する際の、学生や医師らが守るべき行動について、日本解剖学会など3団体が倫理指針を定めた。2024年末に美容外科医が解剖研修の写真を自身のSNS(ネット交流サービス)で公開して物議を醸したことを受けた対応。「SNSなどを使って解剖の経験・見聞を発信してはいけない」と明記した。 倫理指針は解剖学会と、大学などで作る篤志解剖全国連合会、献体の普及活動に取り組む日本篤志献体協会の連名で策定した。17日から千葉市で開かれる解剖学会などの総会で報告される。 献体は、自らの遺体を大学の医・歯学部などに無償提供すること。学生の解剖学実習や医師の技術向上、人体研究の目的で用いられる。本人の遺志と遺族の承諾で可能になる。 しかし近年はスマートフォンやSNSの普及で、人体や人体標本が教育・研究の目的外でインターネット上に流布される事例が相次ぐ。24年12月には美