今年のMLBワールドシリーズは、ボストン・レッドソックの6年ぶりの優勝で幕を閉じた。オバマ大統領も絶賛したと言われる守護神・上原浩治の快投や、ワールドシリーズで打率.688という驚異のバッティングを見せたデビッド・オルティスの活躍が光り、地区最下位だった昨季からわずか1年で世界一を手に入れた。 ポストシーズンで4勝を挙げた22歳のマイケル・ワカ。 一方、頂上決戦にたどり着きながら、シーズン最後を敗戦という形で締めくったセントルイス・カージナルスは、大一番で「らしさ」を発揮できず。走攻守にわたり堅実なプレイを信条とするチームには珍しく、小さなミスが大きな綻(ほころ)びにつながり、12回目のワールドチャンピオンを逃した。 正直に言えば、ワールドシリーズ開幕前の下馬評は 「カージナルス有利」の声が多かった。選手を見ても、プレイを見ても、レッドソックスのような派手さはないが、チームとしてまとまった