層雲峡白水温泉 試掘井
「試掘井」を後にし、一度~経過 ―川遡行― 編~で紹介した「50m級の滝」まで戻ることにした。
あの周辺は噴出地が多数あったので、もしかしたら新湯を発見できるかも…そんな期待を持ち、結構な距離を下り、滝に到着。

早速付近を探索することに。。。
全般的に沢を攻めたのだが、時には迷ったり、、時には幅20cmくらいの沢を進んだり、、、
30分以上探し続けたが、結局これ以上探索を続けても発見には至らないと考え、時間も13:30といい時間なので遅めの昼食にすることに。
雨の防げる笹付きの高台を見つけたのでコンビニで買ったおにぎりとインスタントラーメンを摂った。
一息つき、高台から見えた沢を上ることに。。。
沢と言っても30mくらいある足場の悪い岩場で、しがみ付きながら上っていく。

上部に付くと沢は更に上へ上へと続いているがやはりこれ以上の前進は危険と感じ引き返すことにした^^;
川を下っても可能性は薄いので少し上流で途中途中に沢を攻めていくことにした。
偶然入った沢には何とも奇妙な広場があったりした。
そこには建物の跡と思われる木組みがあり、辺りは赤い木っ端が散乱し、ここだけが妙に草木が生えていない。
ただ、あちこちに小岩があり、その小岩が何とも奇妙なのだ。
ドクロ型の岩や人の顔が半分に切れたような岩など…きっとそう見えるのは私の気のせいだろうと思うが何やら我らの行く手を遮ろうとしている様にも思える。

「気のせいだ」と自分に言い聞かせ、横を流れる沢を上ることにした。
少し上ると何やら獣臭くなってきた、と思うと遂先程のものの様だ、獣道への笹が倒れている!
「熊だ!!」
沢を何回もコケながらダッシュで下りて行く!!
やはりあれは我らに危険を知らせようとしていたらしい。合掌~~;
行く宛がなくなってきたのでまた少し上流まで上って探索してみる。
そこで右手にちょっと水量と幅のある沢があったので入ることに。。。
沢は無色透明だが通過地点の岩は赤く変色しているので違う泉質の温泉が噴出している期待度が高まる。
更に奥へ進んでいくと噴泉丘が現れてきた。

湯煙が立っているが温泉の噴出はないようだ。
進むこと20分程、上りが多く湯煙が立っている所は多いが未だに温泉の噴出はない。
すると目の前に真っ赤に変色した滝が!!

登るのは困難そうだ。。。すぐ横に噴泉丘があるが温泉の噴出もなく、惜しくも下ることに、、、
下り途中、何やら向って右手に小沢があるではないか。

それに何故かこの沢は白濁しているような…
「まさか!」と思い軍手の上から沢を触ってみると温かい!!!!
遂に求めていたものが現れた!
ここで浸かっても良いくらいの泉温だが上流に更なる良い溜まりを求め、上ることに。。。
上ること7分、泉温も段々と上がっていき、見る限りでは湯量もなかなかの様だ。
すると目の前に何とも綺麗な全長5m程あるだろうと言うナメ滝が現れた!
しかもその滝壺は小さいながらも湯溜りが!!!拡張すれば良い湯溜まりになりそうだ。

ここは後に残し、更に奥に行くため、滝を上ることにしたのだが、これがまた温泉の効果でツルツル滑り、なかなか上れない!
どうにか上りきるとそこには小さな噴出箇所と左奥からは更に沢が合流している。
沢の方は冷たく、これ以上進んでも温泉はないようだ。
ではここが源泉か?しかしあまりにも小さ過ぎる噴出口だ。
噴出口の温泉を触ってみると、思いの他熱い!

温度計では63℃を指し、思わず納得^^
川遡行を始めてから約5時間、やっと納得のいける新湯を発見することが出来た。
では先程の湯溜まりで入浴準備をする。
湯溜まりは地面も岩板なのでその上に被さる様に溜まった枝、泥をキレイ除去する。

10分くらいすると、とても良い浴槽となった。
温泉はその他にも地面や滝の面からも噴出しており、なかなか居心地の良い温度となっている。
温度計では36℃を示し、少しぬるめではある。
それでは早速入浴することに。。。
深さは大体10cmくらいとかなり浅いが滝に背面状になればとても良い温泉を堪能できる。

温泉は無色透明だが浸かるとやはり沈殿物が舞い上がり、白濁色へとなる。
多分酸味の強い温泉だろう。
ここまでの苦労が一気に吹っ飛ぶようだ。
先程行った「試掘井」の湯煙もあんな遠くに望める。。

同行者に入浴を勧めたが流石に歩きっぱなしで疲れたのか、入浴を拒んだので無理に押し付けることもせず、「新湯発見」と言う大きな課題もクリアしたのでそろそろ川を下りることに。。。
途中、他にも新湯はないか目を皿にして見ていたがやはりないようだ。
帰りは思いの他、1時間弱で入渓ポイントに到着できた。
ここで同行者は「やはりあの湯溜まりで入浴しとけば良かった」
と、今頃になって後悔し始め、そこで私は
「今頃!!??」と単語ではあるが辛口の返答をし、彼の期待を右から左にうまく受け流した(謎(ヮラ(同行者はまた引き返すつもりだったらしいです^^;)
「メロンの滝」付近では既に工事が始まっており、小規模ながら5人くらい関係者がウロウロしている。
しかし自転車は気付かれなかったのだろう、雨でベシャベシャに濡れていながらも駐輪されてあった。
自転車をダートに戻すには階段を使うか、川沿いの草原を進むしか方法はなく、どちらにしろ工事関係者にはバレバレ状態。
『バレたらヤバイなぁ~』
心の中でそんなことを思いつつ、ばれないように川沿いの草原を進むことに。。
しかしばれない方がおかしいくらいで「どうせばれるなら…」と思い、目の前からダートに戻ることにした。
しかし何故か誰とも目が合わず、結果誰一人として気付く人はいなかった^^;
まぁ結果が良ければ全て良し、今考えれば別に隠す必要もなかったと改めて確信した(タジタジ)
ダートは行きが上りだったため、逆に帰りは下がる一方。
とても心地よい風を受けながら猛スピードで下っていく。
帰り際、工事関係者の休憩所らしきものがあり、その中では2人が休憩していた。
そこを通過時、私は見た!!!
私が通過した時、2人は突然ムクッと立ち上がり、お互い顔を合わせながらとてもビックリしていたように見えた。
それは当然だろう、なんせこんな山奥に自転車で2人の人間が猛スピードで通過して行ったのだから…ヮラ
関係者の皆さん、ビックリさせて申し訳ございませんでした^^;
しかしこの出来事が今回の探索で一番心に残った出来事でもあったヮラ
結局行きは1時間以上掛かったところが帰りは10分ちょいで白水橋&ゲートに到着してしまった。
残念ながらブレーキをかけ続けたため、タイヤが少し溶け、ダイオキシンみたいな臭いがした。
ここで一言「やばい地球破壊だ…^^;」