単なるヴァーチャルシミュレーションとは違う 風洞(ふうどう)と呼ばれる実験装置がある。テレビ等でときおり紹介されるが、大きな筒状の装置で、その中に空気の流れ、つまり風を起こすことができる。 ここに飛行機や自動車、建物などのミニチュアを入れ、風を送る。そしてミニチュアにどのような影響が出るか、あるいはミニチュアの周囲の空気はどのように動くかを観測することで、実物をつくったときにどうなるかをシミュレーションするわけだ。 同じように水槽に波を起こして、船などを開発する際の実験を行うための「造波装置」もある。 こうした装置は製品の設計やテストを行う際に欠かせないものだが、誰でも簡単に利用できるわけではない。 当然ながらある程度の大きさになるため、設置したり動かしたりするためには、それなりのスペースとコストが必要になる。また精巧なミニチュアをつくる時間や、装置が使えるのを待つ時間などがかかり、好きな