2025年3月18日、WHOがCOVID-19をパンデミックと宣言してからちょうど5年が経過した。約700万人の命が失われ(WHO推定、2025年3月)、世界は未だにその起源を巡る議論に決着をつけられずにいる。2025年1月26日、CIAが「低確信度ながらラボ漏洩説を支持」と発表したが、その後新たな証拠はなく、既存データの再分析に留まっている(NBC News、2025年1月27日)。しかし、この発表は、初期に「陰謀論」と排除されたラボ漏洩説が再評価される流れを示していることは明らかだ。なぜ当初、流出説は排除され、情報隠蔽が起きたのか。 コロナ禍初期:情報隠蔽の兆し パンデミックが始まった2020年初頭、関連情報の混乱が広がった。2020年2月、武漢で発生したウイルスが世界に広がる中、起源に関する議論が過熱し、自然発生説(動物市場起源)とラボ漏洩説(武漢ウイルス研究所からの流出)が浮上した