脾臓(ひぞう)は、動物に見られる臓器の1つである。以下の記述は特に断りが無い限り、ヒトの脾臓について記述する。 人体の左の上腹部に位置し、上方は横隔膜に、内側は左の腎臓と接している。前方には胃が存在する。第10肋骨の下に隠れており、通常は体表からは触れない。脾臓の大きさは長さ12 cm、幅7.5 cm、厚さ5 cm程度で、腎臓のようなソラマメに似た形をしている。重量は100 gから200 g程度と、内部に存在する血液量で変化する。 脾臓は血管が出入りする脾門と呼ばれる部位を除いて、腹膜に包まれている[1]。さらに、脾臓それ自体の表面が、平滑筋を含んだ結合組織の被膜で覆われている[1]。この被膜が、脾動脈に沿って脾臓の内部まで入り込み、脾柱と呼ばれる構造を形成している。この脾柱はさらに脾臓の実質内で柱網と呼ばれる網目状になり、間隙を脾臓実質である白脾髄、赤脾髄が埋めている。脾柱内を通る動脈は