【ニューヨーク草野和彦】国連は１７日、今月末で退任するシリア問題のアナン国連・アラブ連盟合同特使（前国連事務総長）の後任として、元アルジェリア外相で、アフガニスタン担当の国連事務総長特別代表などを務めたラフダール・ブラヒミ氏（７８）が就任すると正式に発表した。肩書は「特使」ではなく「特別代表」となる。 アナン特使は、アサド政権と反体制派の戦闘激化に加え、欧米とロシア、中国とが分裂した国連安保理の機能不全を辞任の理由に挙げた。潘基文（バン・キムン）事務総長は１７日の声明で「安保理を含む国際社会の団結した支持」を求めた。ブラヒミ氏も英ＢＢＣ放送に安保理の支持がなければ「何もできないことは明らか」と述べた。 しかし、国連シリア停戦監視団は任務期限の１９日で解散。米露の対立も解けていない。ブラヒミ氏の就任後の役割も当面は、政治対話の機運が生じるまで国連のシリア情勢への関与の姿勢を示すだけの意味合い
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