NASA(米航空宇宙局)は9月26日(米国時間)、木星の衛星「エウロパ」の表面から水蒸気が噴出している可能性があると発表した。エウロパの表面下には液体の水が存在する――との説を裏付けるもので、地球外生命の探査が進むかもしれない。 エウロパは木星の第2衛星で、その表面が氷に覆われている。木星の潮汐力を受け、星の内部が熱くなることで、地殻下では氷が解け、液体の水が「海」のように広がっている可能性がある――と以前から指摘されていた。NASAによれば、エウロパ内部には地球の2倍の量の水を有する海が存在するという。液体の水は地球外生命が存在する条件の1つとされるが、エウロパ表面の氷の層は不明なほど厚いもので、ドリルで掘り下げる以外の方法でその成分を調べることは難しかった。 研究チームがハッブル宇宙望遠鏡を利用し、15カ月にわたってエウロパを観測したところ、表面から水蒸気が噴出している様子を3回確認し
米航空宇宙局(NASA)は10月16日、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)がとらえた130億光年以上先の銀河の写真を公開した。知られている中で最も遠い銀河の1つで、宇宙誕生から5億年後の姿を伝えている。
米航空宇宙局(NASA)は9月12日(現地時間)、1977年に打ち上げた探査船「ボイジャー1号」が太陽圏(heliosphere)を昨年8月に脱出したことを確認したと発表した。恒星間空間に到達した初の人工物となる。 ボイジャー1号は2004年、太陽風が星間物質との相互作用で減速する「末端衝撃波面」を通過。現在は地球から190億キロの地点を秒速約17キロで航行している。 アイオワ大学の研究チームがデータを調べたところ、ボイジャー1号周辺のプラズマ密度は、太陽圏の外側の層で検知した密度の40倍に上っていた。太陽風と星間物質が混ざり合う「ヘリオポーズ」を脱し、恒星間空間に到達したと考えられるという。 ボイジャー計画の科学者であるエドワード・ストーン元JPL所長は、分析結果について「これは恒星間空間への人類の歴史的跳躍だと信じている」と述べている。研究結果は米科学誌「Science」に掲載された。
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は3日、1977年に打ち上げられた無人探査機「ボイジャー1号」が、太陽系の果てに近い新たな領域に到達したと発表した。 ボイジャーは現在、太陽から約180億キロの距離にあって、NASAのこれまでの説明によれば、間もなく太陽系の果てに到達するはずだった。 しかし磁力線の方向が変わっていないことから、NASAではボイジャーがまだ太陽系内にいると判断した。星間空間に到達すれば、磁力線の方向が変わると予想している。今回到達した領域は、太陽系の磁気粒子と、太陽系外の星間空間の磁気粒子が合流する地点とみられる。 プロジェクト関係者は「これは星間空間に向けた旅の最後の行程と思われる」と説明、あと数カ月から数年で太陽系の果てに到達するとの見通しを示し、「新しい領域は予想外だったが、ボイジャーの発見は予想外のことばかりだ」と語った。 ボイジャー2は別の行程をたどっていて、現
米航空宇宙局は9月25日、遠い宇宙をハッブル宇宙望遠鏡(HST)を使って鮮明にとらえた写真「eXtreme Deep Field」(XDF)を公開した。ごく狭い領域に5500の銀河が写っており、最も遠いものは132億光年の彼方にあるという。 NASA; ESA; G. Illingworth, D. Magee, and P. Oesch, University of California, Santa Cruz; R. Bouwens, Leiden University; and the HUDF09 Team HSTで超深宇宙の姿を探る「Hubble Ultra Deep Field」プロジェクトで得られた10年間の写真を合成して作成。満月よりはるかに小さな領域を合計2万秒かけて撮影した2000枚の写真から得られた。われわれの天の川銀河と同様の渦巻き銀河や、赤方偏移で赤い点として写っ
米航空宇宙局(NASA)は米国時間1月6日、宇宙望遠鏡Wide-Field Infrared Survey Explorer(WISE)で撮影した最初の画像を発表した。天の川の近くにあるりゅうこつ座の赤外線「スナップショット」だ。NASAによると、この「ファーストライト」画像にはおよそ3000個の星が写っており、先々週に望遠鏡の保護カバーが外された直後に撮影されたものだという。 提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA 米航空宇宙局(NASA)は米国時間1月6日、宇宙望遠鏡Wide-Field Infrared Survey Explorer(WISE)で撮影した最初の画像を発表した。天の川の近くにあるりゅうこつ座の赤外線「スナップショット」だ。NASAによると、この「ファーストライト」画像にはおよそ3000個の星が写っており、先々週に望遠鏡の保護カバーが外された直後に撮影されたも
高性能宇宙望遠鏡「Kepler」が米国時間3月6日夜、ケープカナベラルから打ち上げられた。太陽の軌道を周回しながら、遠方の恒星の周りを回る地球型惑星を探す。ミッションの費用は約5億9100万ドル。 米航空宇宙局(NASA)のエイムズ研究センターで研究責任者を務めるWilliam Borucki氏は、「誰だって、すべての恒星に地球サイズの惑星があるのか知りたいだろう」と述べた。「地球はありふれた存在なのか、それともまれな存在なのか。その答えを求めるための探査であり、人類による銀河系探査は新たな段階に入った」(Borucki氏) Keplerの3年半にわたる任務は予定通り、現地時間午後10時49分57秒、轟音とフロリダの海岸を一時的に真昼のように明るくするほどの炎の奔流とともに開始された。 このたびの打ち上げは、1960年以来で通算339回目となるDeltaロケットの発射だった。補強型のDel
2004年に打ち上げられた水星探査機「メッセンジャー」が、2度目のスイングバイを行った(Mercury Flyby 2)。 水星への最接近は、EDT(東部時間)10月6日4時45分(ただし水星との通信タイムラグを含む。現在の水星~地球の距離だと約5分30秒)。JSTとの時差が15時間なので、日本時間だと18時45分あたり(詳細スケジュールはMercury Flyby 2 Visualization Toolに掲載)。 前回のスイングバイの際の観測では、水星にも地球と同じような(太陽風から惑星を守ってくれるような)磁気圏を持っていることが判明している(Mercury's Magnetosphere Fends Off The Solar Wind)。今回行われる観測にも期待したいところだ。 なお、Twitterでもメッセンジャーの様子は発信されている。
NASAは9月29日、フェニックス(Phoenix)火星探査機が火星の雲からの降雪を観測したと発表した(NASAの発表資料)。また、土壌から過去にミネラルと水が反応したという証拠も発見したとしている。 ただし、観測したと言っても動画や写真などが得られたわけではなく、大気や火星表面を調査するために備えられたレーザー観測機によって雪を検知できたということで、探査機が着陸した地点の約4km上空の雲から雪が観測されたということだ。また、観測データによると、雪は地表に届く前に溶けてしまった模様だ。 また、土壌から炭酸カルシウムおよび粘土質物質の可能性がある粒子が検出されたそうだ。これらの物質は地球上では水がある場所でしか存在しないため、火星に水が存在していたことを示す有力な証拠となる可能性がある。
米航空宇宙局(NASA)は200万ドル投じて火星探査機「Phoenix」のミッションを1カ月延長し、凍った土壌のサンプル収集、天候調査、人間が生存可能かの評価などを行っていく計画を発表した。 NASAの科学者は米国時間7月31日に記者会見で、Phoenixのミッションは非常に順調であり、火星での探査活動期間を9月末まで延長する計画を明らかにした。当初の計画では、8月末となっていた。Phoenixは5月25日、地球から2億マイル(約3億2190万km)以上離れた火星の北半球にある噴火口付近に着陸した。その後、探査活動により火星に氷の存在を確認している。 ミッション延長の目標の1つとして、Phoenix着陸地にある凍土サンプルの調査継続がある。科学者は7月30日、Phoenixのロボットアームが火星の凍土を採取し、機内にある加熱器に置いたことを報告したばかりで、この活動はプロジェクトを率いる人
「火星には降雨があった」:土壌分析による新たな研究結果 2008年6月26日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Alexis Madrigal カリフォルニア大学バークレー校の科学者たちによる最新の地球化学分析によると、火星の土壌にはかつて、わずかな雨が降り注いでいたという。ただし、その雨が止んだのは数十億年前のようだ。 科学者たちは、現在の火星探査機『Phoenix』より以前に行なわれた火星の5つのミッションから得た土壌データを、地球の最も乾燥した地域で収集した情報と比較し、火星の水はこれまで考えられていたように下から湧き出たものではなく、上から降ったものだと結論付けた。 この研究論文の筆頭執筆者である、カリフォルニア大学バークレー校のRonald Amundson教授(生態系科学)は、「土壌は、不完全ながらも、気候変動を示す記録のような役割を果たしている。土
Bright Chunks At Phoenix Lander's Mars Site Must Have Been Iceより。 火星探査機フェニックスの周囲に、着陸時のジェット噴射で表面に現れたとみられる「白い物体」があった。「もしかして水(=氷)なのでは!」と期待されていた。 この「白い物体」については、待望の水(の氷)である可能性もあったが、塩類である可能性もあった。で、分析待ちだったのだが、機器の不調やらでまだ芳しい結果が出ていない。(最初の分析は不調に終わったらしい) そうこうしているうちに、どうやら「白い物体」のいくつかは消滅してしまったようだ。 さて、消えたということは、蒸発(この場合は昇華)した可能性が高い。火星の環境では、塩類なら蒸発しないが水の氷なら蒸発するわけで、この「白い物体」が水の氷である可能性がとても高まった。 なお、WIRED News(Phoenix La
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