"オレオレ"なんて言わない「特殊詐欺」の最新手口 「知っているかどうか」が大きな分岐点になる
最近では警察や行政をかたる手口が急増しているという(写真:takeuchi masato/PIXTA)
元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課・警部補の佐々木成三氏によれば、「特殊詐欺ってわかりますか?」と質問すると、いまだに多くの人が「知っていますよ、オレオレ詐欺でしょ」と答えるそうですが、実際には「オレオレ詐欺」はもう古いといいます。
日々、巧妙化する「特殊詐欺」の手口にはどんなものがあるのでしょうか。佐々木氏の著書『闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』から、一部を抜粋・編集する形で紹介します。
「オレオレ」は古い。警察や行政をかたる手口が急増
私は、さまざまな場所で防犯の話をさせていただいていますが、集まったみなさんにいつも質問するのが、「特殊詐欺ってわかりますか?」。みなさんの答えは、ほとんど同じです。
「知っていますよ、オレオレ詐欺でしょ」
オレオレ詐欺は、特殊詐欺の手口のひとつでしかありません。しかも、「オレだよ、オレ」と言ってお金を振り込ませるオレオレ詐欺は、もはや古い手口で、だまされる人は激減しています。
世の中の人々がその手口を知ってしまったため、「オレだよ、オレ」と言われても、「どちらさまですか? 詐欺ですよね?」と言い返せるようになったからです。
手口が通用しなくなれば新たな手口を考える。それが、詐欺という犯罪です。特殊詐欺の手口も、どんどん進化しています。
【質問】「○○さんですよね。□□県警の△△です」と電話がかかってきたら、あなたはどうしますか?
相手は警察関係者であると名乗っています。しかも、あなたの名前を知っています。相手と会ったことがなくても、警察の人だと思いますよね。これが、特殊詐欺の新しい手口のひとつです。
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