メインイベントのGHCヘビー級&GHCナショナルW王座戦がランバージャックデスマッチ(=リングを双方のセコンドが取り囲み、選手がリング外に出たらすぐ押し戻してリング内で戦わせる試合形式)で行われ、GHCヘビー級王者のOZAWA(28)が23分8秒、Real Revel(フェニックス・スプラッシュ)でナショナル王者・征矢学(40)から3カウントを奪取。初の2冠王者となった。
リングを、OZAWAが所属する悪の軍団チーム2000Xのメンバー、そして征矢の情熱RATEL'S(ラーテルズ)が取り囲んで試合が行われた。途中、チーム2000Xの遠藤哲哉が、以前から悪の道に勧誘していたラーテルズの菊池悠斗にイスを手渡し、征矢を殴るように指示。菊池が迷ったそぶりを見せていると、ラーテルズのタダスケがそのイスを取り上げて征矢のピンチを救ったかに見えた。
しかしタダスケがまさかの裏切り。菊池から取り上げたイスでそのまま菊池らラーテルズのメンバーを蹴散らし、征矢にも一撃を加え、2000Xへの寝返りを表明した。
OZAWAはその後、征矢の弾道(ラリアット)を何度もはね返すタフネスさを発揮。「情熱~」と征矢をおちょくるものまねまで見せてから、旋風脚、ビッグベンエッジ(リストクラッチ式ブルーサンダー)と次々に浴びせ、最後はReal Revelで3カウントを奪った。
試合後、OZAWAは征矢に向かって「お前はとってつけたように、情熱、情熱と叫んでいるが、こんなクソみたいな扱いを受けてきた俺がノアをやめなかったのは、俺に情熱があるからだ」と主張。さらに次期挑戦者として名乗りを上げたマサ北宮には「俺がデビューして、このプロレスリングノアにクソみたいな扱いをされていた時、お前は何をしていた? デビューが3日しか変わらない全日本プロレス安斉勇馬をN-1に出場させ、俺には試合の機会すら与えなかった。新日本プロレス期待の若手、大岩陵平を清宮のパートナーに任命したとき、会社は俺を干していた。お前はその時に選手会長として何もしてこなかったくせに、いまさらこのGHCのチャンピオンになったところで一体何ができるんだ」と厳しく問いかけた。いずれもある意味、まっとうな主張で、その言葉にファンは拍手を送った。
2冠となったOZAWAだが、ナショナルのベルトを「いーらない」とリングに投げ捨て、Xには「ナショナルのベルトガチいらんかったから返上した。よろしく。」とコメント。「2軍、3軍のベルト」と酷評していたGHCナショナル王座を返上したことを明らかにした。