新横綱豊昇龍が伝達式の口上で述べた「気魄一閃(きはくいっせん)」。その4文字が記された限定御朱印紙が、大阪市の住吉大社で授与されている。

横綱の起源があるとされる同大社では、毎年春場所前に横綱土俵入りが執り行われ、神木にしめ縄も奉納される。また敷地内には、豊昇龍の所属する立浪部屋が20年近く春場所の宿舎と稽古場を構える。そうした縁もあって今回、特別バージョンの御朱印紙が用意された。

神符を担当する権禰宜(ごんねぎ)の滝沢正太郎さんによれば、美濃和紙にレース刺しゅうが施された御朱印紙を月替わりで企画。昨年も3月は横綱土俵入りをモチーフとしたデザインだった。今年は新横綱誕生を記念し、「気魄一閃」と記された特別限定版を3000枚用意した。反響は大きく、すでに“完売寸前”という。

この特別限定版の御朱印紙。最初の1枚は、横綱昇進伝達式が行われた1月29日の日付を入れて豊昇龍本人に渡されたという。「豊昇龍関には『住吉さんのおかげでこうして横綱として頑張れている』とおっしゃっていただいて。私たちとしてはうれしい限り。横綱起源の神様の力を受け、どんどん活躍していただければ」と滝沢さん。神秘の力が、新横綱を後押しする。【奥岡幹浩】

「気魄一閃」の文字が入った住吉神社の限定刺しゅう御朱印
「気魄一閃」の文字が入った住吉神社の限定刺しゅう御朱印