「LEEリノベ大賞」の受賞者が決定!審査会アフタートーク!
【LEEリノベ大賞】受賞者決定!審査員が語る「いいリノベーション」の条件とは?家づくりのヒント満載トーク
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2025.02.07
Renovation Award
家づくりのヒント満載の審査会アフタートーク
【LEEリノベ大賞】受賞者決定!“いいリノベーション”の条件とは?
’24年6〜9月に募集した「LEEリノベ大賞」の受賞者が決定! 最終審査会での選考後、審査員に「いいリノベーションとは?」を語ってもらいました。3名それぞれの視点には、これからリノベや家づくりをする読者に、大いに役立つヒントが溢れています。
審査員はLEEでおなじみの3人!
石井佳苗さん
インテリアスタイリスト
本誌をはじめとする雑誌、書籍、イベント、広告など多岐にわたって活躍中のインテリアスタイリスト。〝自分らしい住まいのかたちを見つける〞ことを伝え続ける。好評のオンラインレッスン(www.heimalesson.com)は今年で6年目に。
Emiさん
整理収納アドバイザー
大学卒業後、大手通販会社にてインテリア収納用品企画を担当。2012年に独立し、「家族の〝ちょうどいい〞暮らし」をコンセプトに、オリジナルグッズやウェアを扱う「OURHOME」を主宰。インスタグラム(emi.ourhome)
喜多佳子
LEE編集長
「LEEリノベ大賞」たくさんご応募いただきました!
’23年の「LEEキッチン大賞」に続くインテリア公募として、’24年6〜9月にWebとInstagram上で募集し、総勢162件ものご応募が! 編集部による一次審査を通過した37軒を、審査員3名で最終審査し、受賞者5名を決定しました。
“いいリノベーション”の条件とは?審査員3人が語る!
一次審査で選抜した37軒は、どれもセンスよく、間取りや収納も工夫されたリノベ宅ばかり。思い入れがこもった応募書類を読み込むほど、受賞者を絞り込むのは難しく……白熱の議論の末、なんとかグランプリをはじめとする5名が決定! 審査を振り返り、審査員3名があらためて、“いいリノベの条件”を話し合いました。
喜多(以下、敬称略) 素敵なリノベばかりで、選ぶのが大変でしたね。
石井 インスタから応募してくれた方は、写真が上手で文章もキャッチー。
Emi 応募書類の文章にもそれぞれの家への愛着がこもっていて、とても読みごたえがありました。
石井 私、実は玄関をチェックしていたんですよ。リノベでキッチンやリビングを広くとるのはよくある工夫。でも、既存のマンションだと狭いことが多い玄関を、せっかくなら広くとる。そんな視点を持っている人は、きっと心地いいリノベをしてるはずと思って。
喜多 なるほど。グランプリの上農さん( 下写真)の玄関もゆったり。家の顔となる大切な場所ですもんね。
石井 玄関を広くとるだけで、すごく気持ちがいいんです。それこそ、リノベの効果がすごく出る場所だと思う。あと、ぜひこだわってほしいのは素材の質感かな。床とか壁とか天井とか、自由に選べるのもリノベならでは。そのあたり、感じのいい素材を組み合わせている高藤さん(下写真)はとても上手。特に床は、自分の体、足の裏が直接触れる場所。そこを無垢のフローリングにするなどのこだわりがあると、ポイントが高いですね。
理想は、住む人みんなが暮らしやすい空間であること
喜多 リノベでは、収納も大切な観点だと思うんですが、Emiさんはどのようなかたちがベストだと思います?
Emi 家族それぞれだとは思うのですが、“自分たちの暮らしをどれだけ掘り下げて考えられたか”が、収納に表れるんじゃないかな、と思っています。今まで暮らしてきた中で、「これがすごく便利だったからこのまま使おう」とか、「ここが使いにくかったから、こう変えてみよう」だとか……リノベだからって、全部変える必要はなくて。応募書類を拝見して、私がいいなと思ったのはそのあたりをきちんと見せてくれているおうち。収納って、その家らしいオリジナリティが出るので。
石井 そう、個性が大事。私は収納に関しては、リビングや玄関など目につく場所に、既製品の引き出しがずらっと並んでいる感じは、使いやすそうとは思いつつ、もったいなく感じて。本やオブジェなど好きなものを飾りながら、収納用品は見えないようにしまえるかたちにできるといいなと。
喜多 確かに。せっかくリノベするなら、好きなものを愛でる場や、モノがないすっきりした空間も作りたいですよね。私が重視したのは、“家族”の視点があるかどうか。リノベって、そこに暮らす人みんなと作り上げていくものだと思うから、家族が一緒に家づくりを楽しんでいる姿勢が見えるリノベに魅力を感じました。
Emi “家族の”という視点を忘れてはいけないですよね。誰か一人の好きなテイストに仕上げるのではなくて、家族それぞれが好きなものをお互い認め合ってる感じが出ていると素敵だな、と思います。「お父さんの趣味のこれ、ジャマだから隠しといてよ!」みたいな感じではなく(笑)。
家族の“その先”を見て、あえて完成を目指さずに
石井 リノベってやっぱり、工務店が入ったり、建築士の方とかに相談する部分も多いじゃないですか。プロの意見ってすごくいいところもあるんだけれど、提案を鵜呑みにせず、ある意味流されずに、どれだけ自分たちの意見を持てるかっていうのも、重要。
喜多 確かに。つい、プロの意見の方が正しいと思い込んでしまうことはあるかもしれない。
Emi 家族のことを一番知っているのは、家族なわけですからね。
石井 あと、リノベをするとき、造り付け家具を随所につけたり、天井にダウンライトをたくさん埋め込んだりする人も多いと思うんですけど……私は「それはちょっと待って」と言いたくて。
喜多 石井さんいつも「日本の家は明るすぎる」とおっしゃってますもんね。
石井 特に上からの光は、空間を画一的にのっぺり見せてしまうんです。いろいろとインテリアを頑張っているのに、もったいない仕上がりになっちゃうこともあって。個人的には、天井はダウンライトや照明用のレールなどをつけず、すっきりさせてほしい。そういう意味で、準グランプリの下山さん宅( 下写真)は、照明の数を絞って天井を広くとっているのもいいなと。
Emi 造り付けの家具は、つい作りたくなるけれど、後から動かせないのが難点。ライフスタイルが変わると暮らしづらくなる可能性がありますね。
石井 好きな家具を見つけたときに、それを取り入れられる程度の余白が欲しい。そこにこそ、暮らす人らしさが出てきておもしろいわけだから。
Emi 扉や壁できっちり仕切るのではなく、ちょっとした工夫で視線を遮ったり、上手に仕切ったりする感覚もあると、いつまでも心地よく暮らせるように思います。あと、私がぜひ取り入れてほしいと思うのは、空間の役割を決めつけない柔軟性ですね。例えば廊下とか階段下などに違う意味を持たせたりするのも、リノベだからこそできるおもしろさ。まつださん(下写真)が廊下をファミリーライブラリーにしているのが、まさにそれですね。
喜多 まとめのようになりますが、私自身は、いいリノベの条件って、“その先の目的”が見えていることかな、と思います。藤原さん(下写真)のように「ここに棚をつけて本を置いたら、家族が集まって読むかな」とか。リノベ後も、ずっと暮らしは続いていくわけですから、その時々の家族の等身大に合わせて変化させられる柔軟な視点が大切になってくるんですね。
インテリアスタイリスト 石井佳苗さんが考える“いいリノベーション”の条件とは?
・意外に心地よさを左右するのが、玄関。思いきって広くすると、ぐっと開放的に
・床、壁、天井……せっかくリノベするなら、素材感にこだわって
・家具や照明などは最初から作り込まず余白を残しておくのがおすすめ
石井佳苗さん
整理収納アドバイザー Emiさんが考える“いいリノベーション”の条件とは?
・これまでの自分たちの暮らしを軸に、残すもの、変えたいものを見極めて
・間取りも収納も決め込みすぎず、フレキシブルに対応できるかたちに
・家族みんなが心地よい、それぞれの“好き”を認め合える空間であること
Emiさん
LEE編集長が考える“いいリノベーション”の条件とは?
・見た目の美しさだけでなく、暮らしの動線がしっかりと考え抜かれていること
・“家族の空間”としての、オリジナルストーリーが感じられること
LEE編集長
さらに…編集部が取材で気づいた
“いいリノベーション”の勝因は?
・行動力や優先事項など夫婦の足並みが揃っていること
・リノベ会社との信頼関係がしっかり築けていること
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Staff Credit
撮影/メグミ(上農さん宅、高橋さん宅、まつださん宅) 宮濱祐美子(山下さん宅) 仲尾知泰(藤原さん宅) 取材・文/本誌編集部
こちらは2025年3月号(2/7発売)「私たちの“ぴったり”をかなえた『LEEリノベ大賞』」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年3月号現在)です。
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