どうかあの人が見ませんように。あと身内。人のインターネット黒歴史は見て見ぬふりをしてくれ。
周囲が結婚をし始め、自分の人生はこのままでいいのかを考え、マッチングアプリを始めた。
元々内向的で人と話すことが得意ではないし、それほど熱心にするつもりはなかった。
その人は顔にモザイクをかけていて、プロフィールも詳しく載っていなかったが、優しそうな雰囲気で気になった。
私は、1日悩んだ後いいねを返した。
1日1往復、他愛もないやりとりを続けていた。
その人が絵文字を使うのが可愛らしくて、私も自然と絵文字を使うようになった。
丁寧で、真面目で、でも可愛らしいところがあって、私は苦手だったはずのメッセージのやり取りを続けていた。
1、2週間やり取りを続けると、通話をしようと誘ってくれた。
電話はすごく楽しかった。優しそうな声の人で、気がつけば1時間弱も話しており、自分でも驚いた。
アプリで人と会うのは初めてで、さらに私は緊張しいで、怯えていたことをよく覚えている。
その人に声をかけられた時、驚いて後ずさりをしてしまった。
失礼なことをしてすみません。
その人はとても穏やかで、優しくて、素敵な人だった。
メニューをどれにするか悩んでいると、私が気を遣わないように自分も迷ってるからゆっくり決めてと声をかけてくれた。
話が続くよう話題を出してくれて、笑顔を見せてくれて、楽しかった。
帰り際にラインを聞いてくれて嬉しかったです。別れた後すぐにお礼のラインをくれたのも嬉しくて、また会いたくなった。
その後も休みの日に何度か会った。
会うたびに惹かれていった。
しっかりしているのに少し抜けているところがあって、負けず嫌いで私のことをからかってくる子供っぽい部分が可愛くて、本当に好きになってしまった。
今思えば本気になりすぎていたんだと思う。
アプリを続けて同時進行していれば良かったのだと今なら思う。
けれども、彼と初めて会った後、彼が退会していたこともあって、アプリは同時進行が当たり前であることを完全に失念していた。
イブに誘ってくれるなら、私が本命ではないかと浮かれ調子になった。
新しく服を買い、化粧品を買い、クリスマスプレゼントを用意して、イブにどんな話をしようかと、そんなことばかり馬鹿みたいに考えていた。
けれども、年末帰省をする私に電話してもいいかと聞いてくれ、次に会うのは年明けだねと言ってくれた彼を、イルミネーションを背景に目を細めて私とのツーショットを撮った彼に期待してしまった。
あの時の帰り際、彼を引き止める勇気がなかったことに後悔している。
きっと引き止めても結果は変わらなかったのだろうけど。
イブに会った数日後、いつもより遅い時間に彼から話したいことがあるとラインがきた。
文章だけ見れば、それは私に告白をしようとしているようにも読み取れた。
けれど、私は他の子とうまくいったんだろうなと思った。
彼からのラインは、私と過ごしてとても楽しかったし癒されたけど、他に本気で向き合いたい人ができたという内容だった。
それを見たときは、陳腐な表現だが心臓がバクバクして、胸が締め付けられる感触がした。
彼は「ごめんね」とばかり言っていた。
その声が優しくて、やっぱりこの人が好きだなと思った。
私に期待を持たせるような振る舞いをして、ひどいことをしたという自覚はあったらしい。
私はうまく話せなかった。
もう会えないかと聞くと、それは私次第だと言われた。
会えばもっと好きになってしまい、自分が苦しくなるのが目に見えていたのでもう会わないと言ってしまった。
きちんとメッセージで断ってくれた彼は誠実な人だと思う。
悔しい。キープすな。
マッチングアプリをする方は本命以外の人をイブにデートに誘わないでください。
帰省したら行きたい場所があるから誘ってとか、一緒にお出かけしようとか、大して行く気もないのに言わないでください。
振られたことを相談していた友人に報告したらびっくりされました。そりゃするわ。イブに誘われたらお付き合い確定演出ではないらしい。
またアプリを再開し、年末年始に男性と電話をしまくる狂った女になってしまった。
2025年は最悪です。
こういういかにもバズらせようとして変にテンション上げてる増田が盛大に滑ってるのを見るのが好き。 内容も読まずにブクマ数を見に行っちゃう。