ファッション

イタリアの職人を表彰するLVMHコンテストが3回目の開催 パートナーは眼鏡のティリオス

LVMHメティエ・デクセレンス(LVMH Metiers d’Excellence)は、イタリアの職人を対象としたクラフツマンシップのコンテスト「マエストリ デッチェレンツァ(Maestri d’Eccellenza)」賞の3回目の開催を発表し、作品の募集を開始した。専用サイトから受け付けており、締め切りは5月31日。

第1回目の「フェンディ(FENDI)」、2回目の「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」に続き、今回のプロジェクトパートナーは、同じくLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のアイウエアメーカー、ティリオス(THELIOS)に決定した。

同賞は10年以上の経験のあるベテランの職人、10年未満の若手職人、革新的な技を持つ職人の3つの部門があり、応募者からそれぞれ3人ずつがファイナリストに選ばれる。その後、各部門で1人がグランプリとして表彰される。グランプリの3人は、9月開催のミラノ・ファッション・ウイーク期間中に行われるイベントで発表される予定だ。受賞者にはそれぞれ事業に再投資するための賞金1万ユーロ(約160万円)が授与される他、メディアへの露出やティリオスの専門家による指導を受ける権利も獲得する。

LVMHメティエ・デクセレンスのアレクサンドル・ボケル(Alexandre Boquel)=ディレクターは、「この賞はメード・イン・イタリーの成功に貢献する職人たちに、作品や考えを発表する場を提供することで、彼らの知名度向上につながることを目的としている。またグループすべてのブランドも常に“技”を探求していて、LVMHのブランドと職人、そして受賞者の技とノウハウを掛け合わせることで、さらにブランド力を拡張し、これまでにない商品を生み出すきっかけにもなると期待している」と語った。また、ティオリスについて、「伝統的な職人技と革新的な技術をあわせ持つ新進のアイウエアメーカーであり、メード・イン・イタリーにモダンなビジョンをもたらしてくれる、若くダイナミックな会社だ」と高く評価した。

ティリオスのアレッサンドロ・ザナルド(Alessandro Zanardo)最高経営責任者(CEO)は、「イタリアの多くの才能ある職人たちの隠れた才能を見いだし、世界に披露する機会を設けるこの取り組みに参加できることにうれしく思う」とコメントしている。

コンテストの審査員は、ボケル=ディレクターとザナルド=ティリオスCEOに加え、LVMHの顧問でもあるアントニオ・ベローニ(Antonio Belloni)LVMHイタリア社長兼CEO、モード・アルバレス・ペレール(Maud Alvarez-Pereyre)=チーフ・ヒューマンリソース・オフィサー、イタリアファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)のカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長らが務める。

同コンテストは、23年にイタリアファッション協会とコンファルティジャーナート協会(Confartigianato association)が共同で立ち上げた。なお、LVMHは75のブランドを擁するが、イタリアブランドは「フェンディ」「ロロ・ピアーナ」「ティリオス」「プッチ(PUCCI)」「アクア ディ パルマ(ACQUA DI PARMA)」のほか、高級カフェ・菓子店の「コヴァ(COVA)」となっている。

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