「日系企業への就職はあまり人気がありません。実はずっと前からなんです」 そう語るのは、中国で日系企業を中心とした人材紹介、研修などを行うインテリジェンス・アンカーコンサルティング(上海)有限公司の金鋭総経理だ。これまで当連載では、中国へ進出し、苦労を重ねながらも成功を遂げた日本企業を取り上げてきたが、経営者たちが口を揃えて課題としていたのが「優秀な現地人材の確保」だった。にもかかわらず、中国では就職先として日系企業の人気があまりないとすれば、今後の事業戦略にとっても大きな痛手となりかねない。金総経理が語る不人気の理由は一体どんなところにあるのか。また、日系企業が中国で直面する課題と、中国で勝ち残るためにどう進化すべきか。金総経理に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子) 欧米企業とは1.5~3倍の賃金格差、 “発展空間”がないため日系企業は不人気 ――金総経理は、中国の就職市場