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楠 正憲(内閣官房 政府CIO 補佐官) 2021年1月 Android版の接触確認アプリCOCOAが数カ月にわたって動作していなかったことが明らかにされた.筆者は 2020年4月から接触確認アプリの導入について,有志での議論に参加し,有識者会議のメンバとして,また途中から政府CIO補佐官として, 接触確認アプリの導入を支援してきた.本稿では接触確認アプリCOCOAの開発と運用について,どのような課題があったかについて振り返る. 接触確認アプリ導入の経緯 筆者が接触確認アプリについて知ったのは昨年(2020年)3月頃のことである.ちょうどシンガポールのTrace Togetherが話題となって,日本でも接触確認アプリをリリースできないかといった話題で,いくつかのコミュニティが盛り上がり始めた. Androidのシェアが高いシンガポールに対して,日本ではiPhoneのシェアが非常に高く,iP
以前、note にて、「オープンプロセスによって、COCOAの信頼を再構築する」という記事を書かせていただきました。本来、その内容の趣旨からしても、もっと早く取り組みの推移等をお伝えすべきではありましたが、まずは事態の把握や今後の見通しの策定のほか、様々な事情から流動的な状況が続き、なかなかそれも容易には叶わず、結果として皆様への情報や状況の共有等ができておりませんでした。誠に申し訳ありません。 本記事では、進捗状況や今後の見通しなどについてご報告させていただきます。 これまでの経緯2月18日:厚生労働省、内閣官房IT総合戦略室(IT室)との連携チームが発足される 平井大臣の指示で、私がチームの一員としてCOCOAに関する事態の収拾のためにIT室のCIO補佐官として正式に関わることになりました。それを受けて、今後の進め方について書いたのが前述の私の note 記事です。 2月26日:Git
新型コロナウイルス感染者との接触を知らせるスマートフォンのアプリ「COCOA(ココア)」の一部で肝心の通知が届かなくなっていた問題で、不具合の内容や原因が昨年11月には指摘されていたにもかかわらず、…
厚生労働省の「新型コロナウイルス接触確認アプリ」が公開された。 かねて話題になっていたように、ある程度匿名性を保ったままbluetoothで他のデバイスが近隣に留まったことを認識する方式らしく、割と安心できそうかと思う。 またITMediaの記事によればCOVID-19 Japanという有志によるオープンソースプロジェクトを元にしているそうだ。 ただし、記事を読む限りでは完全にオープンソースプロジェクトそのままというわけではなく「COVID-19 Radar」の技術を核として厚生労働省がベンダーに開発を委託したとある。 そうなると、いくつか気になる点がある。 「COVID-19 Radar」のソースは公開されているからプライバシー等への懸念がある場合にはそれを読んで確認すれば良い、というような意見もあるが、「COVID-19 Radar」と「新型コロナウイルス接触確認アプリ」がその点におい
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