(左奥から)大風呂敷(鳥取県)、出陣餅(新潟県)、桔梗信玄餅(山梨県)。手前は筑紫もち(撮影・軸丸雅訓) 全国には「銘菓」と呼ばれ、地域から愛され続けるお菓子がある。福岡県民にとって、それは何だろうか。きっと多くの人が、如水庵(本店・福岡市)の「筑紫もち」を挙げるだろう。ただ、関東出身の私は、モヤモヤが晴れない。幼少期から慣れ親しんだお菓子と見た目も中身もそっくりなのだ。偶然か、それとも…。謎に迫った。 (長田健吾) 【写真】開封した「筑紫もち」と似ている銘菓3つ どちらが本家か 「これ、信玄餅じゃん」。10年前、初めて福岡を訪れた私は、空港で筑紫もちの広告を目にして衝撃を受けた。信玄餅とは山梨の桔梗(ききょう)屋が販売する「桔梗信玄餅」のこと。きな粉餅に黒蜜をかけて食べるお菓子で、風呂敷包みの見た目は、筑紫もちとうり二つだ。 結婚後、福岡出身の妻に桔梗信玄餅を見せると「これ、筑紫もちやん