少年漫画は男に都合の良い話、少女漫画は女に都合の良い話……ってそう思われがちだけど、実際には必ずしもそうではないよな
少年・少女向けって何だかんだ言っても子供向けなので、そこに教育の視点が入ってる
単に読者や主人公に都合が良いだけではなく、主人公を挫折させて成長させよう、考えさせよう、他者にも目を向けよう、倫理的に正しくあろうという教育の視点が入ってくる
勿論そうではないものもあるけれど、原則としては客観視点がある。
少年漫画のヒロインは主人公に都合の良いだけの存在ではなく一人の人間として掘り下げられてる事が多いし(だからその分叩かれる事も多い)、少女漫画には初恋に破れて等身大の相手と結ばれる話が多いのもそう。
これが青年漫画になるとそうじゃなくて、何処までもただただひたすらに男だけに都合の良い話がデフォルトになってくる。
例外もあるにはあるけれど、少年漫画とでは原則と例外が逆になってくる。
青年漫画って、単に少年漫画の対象年齢を上げただけのものではなくて、もう根本が別物なんだと思う。紙の雑誌の作りそのものからも察せられるように、読み捨てるための用途なんだよね。
よく少女漫画の過激な性描写がとか叩かれてるけれど、あんなのの比じゃないくらいに性描写がデフォ。女キャラは基本、男に都合の良い女体でしかない。年齢制限なく売っているのに。なのにそれが表立って叩かれるような事はない。
あと大ヒット級であっても綺麗に終わる事は少なく、少年漫画と違ってそれが世間の批判の目に晒される事は少ない。推しの子の終わり方に対する反応はごくごく例外的だった。
なので、青年漫画に匹敵するような「ただひたすらに女だけに都合の良い話」っていうのは、
KissやMELODYみたいなヤングレディース系の女性漫画ではなく、なろう系のコミカライズとかそっちになるた思う。
個人的には最近流行りの悪役令嬢系や溺愛系は女だけに都合の良い話なので、少女漫画ではなくて青年漫画の対極としてのレディコミ。
ヤングレディース系はキャラの設定年齢こそが上がってはいても、その内容は普通に少女漫画。逃げ恥やミステリと言う勿れなんかも客観目線があるからな。
青年漫画と言ったら、普通はアフタヌーンやビッグコミックスピリッツみたいなのをイメージしないか? どういう青年漫画を想定してるのか分からんが