米軍横田基地(東京都福生市など)で8月、発がん性の疑いがある有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含んだ汚染水が新たに漏出したことが、都などへの取材で分かった。在日米軍は基地外に流出した可能性を初めて認めた。これまで相次いだ漏出事故では、米軍側は基地外への流出を否定してきた。(松島京太、押川恵理子)
◆約4万7000リットルのPFAS汚染水が周辺にあふれ
防衛省北関東防衛局が3日、米側からの情報として東京都などに漏出事故を伝えた。都によると、基地内の消火訓練場の貯水池で8月30日、豪雨で約4万7000リットルのPFAS汚染水が周辺のアスファルト上にあふれ、雨水溝に流入。基地外に流出した可能性が高いと米側が認識している。
都や周辺自治体でつくる協議会は4日、中谷元防衛相あてに水道水源の地下水などへの影響調査や、PFASが基地内にあった理由などの詳細情報の提供、都などが立ち入り調査する場合の全面協力を求めた。発生から情報提供まで1カ月以上かかった点を「住民の不信感につながりかねず、極めて遺憾」と指摘した。
◆「基地の全ての雨水溝は最終的には多摩川に到達する」
東京新聞が入手した米軍内部資料で、貯水池の汚染水は昨年11月の調査ではPFASの一種PFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)の合計が1リットル当たり1620ナノグラム含まれ、国が定める暫定指針値の32倍に相当する。別の資料によると「基...
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