「選挙の神様」か? 「信条度外視の選挙屋」か? 藤川晋之助氏の急逝で噴出する"毀誉褒貶"の真実

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石丸伸二候補の遊説で、報道陣の取材に応じる藤川晋之助氏(写真:時事)

選挙プランナーの藤川晋之助氏が3月11日、71歳で急逝した。同氏は従来の選挙常識を覆すSNS戦略を駆使して昨夏の東京都知事選挙で“石丸旋風”を巻き起こしたほか、衆議院選挙や自民党総裁選挙、各種地方選挙でも多くの戦果を挙げてきた。

そんな「選挙の神様」の死が政界に複雑な波紋を広げている。

"デヴィ新党"の選挙参謀を務める

関係者によると、藤川氏は心臓病や感染症で2月19日から緊急入院していたが、容体が急変。3月11日未明に都内の聖路加国際病院で死去した。見舞いに駆け付けた親しい友人は「もともと深刻な持病を抱えており、昨年来の無理がたたったのではないか」と語った。

折しも藤川氏は、少数与党である自公政権が「夏の政治決戦」として命運を懸ける今夏の参議院選挙に向けて、抜群の知名度を誇るテレビタレントのデヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ氏(85)が旗揚げした「12(ワンニャン)平和党」の選挙参謀を買って出ていた。目標は「最低でも2議席確保」(生前の藤川氏)。「戦果を見届ける前に旅立つという無念の結末」(デヴィ氏周辺)に、関係者も落胆を隠さない。

選挙対策委員長だった藤川氏の死去翌日に当たる3月12日、同党は都内で「キックオフ集会」を開催。その冒頭で司会者が「藤川氏を亡くし、誠に残念だが、故人の遺志を継いで、わが党の発展に努めていく」と決意表明した。

結党メンバーも「(藤川氏は)デヴィ夫人には『タレントではなく、政治家としてものすごい可能性を感じ、非常にワクワクしている』と言っておられた」(藤村晃子氏)などと追悼。デヴィ氏も記者団に対し「かなり疲れている印象があり、入院して心配していた。持ち直したという話を聞いて安心していた矢先の訃報だった」と、驚きと無念の気持ちを吐露した。

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