首相の最側近20年「(石破氏は)たばこと赤沢はやめられないんだ」

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谷瞳児
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 「冷や飯食い」の非主流派時代を含め、石破茂首相と行動を共にし続けて約20年。赤沢亮正・経済再生相は、自他共に認める首相の「最側近」だ。石破氏の過去5回の総裁選をすべて支えた一人であり、政権発足後は首相が力を入れる政策の推進も任されている。

「勝負」の首脳会談前にも助言

 トランプ米大統領との初の首脳会談を控えた2月6日午後。首相は官邸5階の執務室で、赤沢氏と向き合っていた。

 赤沢氏は、第1次トランプ政権の際に外交政策に携わった日本政府関係者から話を聞き取り、首相に進言。「安倍(晋三)総理はトランプ大統領のファーストフレンドだった。今回、日本はラストフレンドの立場です。いまの状況で会うことに自信を持てばいい」と力づけた。

 安倍氏は当時、世界に先駆けていち早く政権発足前のトランプ氏と面会し関係を築いた。関税などをめぐり、返り咲いたトランプ氏と各国首脳との緊張が高まることが想定されるなか、今度は「最後の友人」として関係を築けるのではないか――。赤沢氏の話に首相はうなずき、用意していた応答要領に自らペンを入れた。

 その2時間後、首相は米国に向けて政府専用機羽田空港を飛び立った。成否が政権運営を左右する首脳会談を前に、首相が日本で最後に会った政治家が赤沢氏だった。

 赤沢氏と石破氏の関係の始ま…

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    中北浩爾
    (政治学者・中央大学法学部教授)
    2025年2月15日16時0分 投稿
    【解説】

    第二次安倍政権で官邸主導が機能したのは、この記事にある「官邸で乱してはいけない指揮命令系統」を尊重し、菅義偉官房長官―官房副長官という内閣官房のラインを重視したからです。第一次安倍政権では、首相補佐官を重用し、小池百合子国家安全保障担当補佐

    …続きを読む
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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2025年2月16日0時12分 投稿
    【視点】

    一時は戦後最短政権となるかとみられた石破政権ですから、官邸の中に筋が通らなくても、とりあえず場当たり的にしのげればよいとみるべきでしょう。ところが意外や意外、少数与党政権なのに臨時国会では野党の賛成を得て補正予算を成立させ、2025年度予算

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