頭が痛い、起きられない…不登校にも関わる思春期の不調 支えるには

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松本千聖
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 頭やおなかが痛い、朝起きられない……。10代の子がこうした症状を訴えることは珍しくありません。思春期は、体の病気は少なくても、心の不調をきっかけに、体調不良に陥るリスクが高い時期。そんな子どもたちに小児科医らが向き合う試みが少しずつ広まっています。

 「朝起きると、胸がドキドキして苦しい」

 「学校で何かつらいことがある?」

 11月、東京都内で開かれた日本小児科医会の研修会。各地から集まった小児科医たちが、思春期の患者の診察について学んでいた。実際に中高生らを模擬患者として招き、問診で不調を聞き取る練習をした。

 睡眠不足やスマホ依存、勉強や友人関係に関する不安――。思春期には、心理的・社会的な側面から不調に陥ることが多い。小児科では、こうした不調を訴える子どもの受診が増えており、支援や治療につなげるため、診察の重要性が増している。

 模擬患者として参加した中学2年の堤美音さんは、「こうして話を聞いてくれると思うと、受診するハードルが少し低くなった気がします」と話す。

■発達途中の脳 心の不調や生…

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この記事を書いた人
松本千聖
くらし報道部
専門・関心分野
医療、子どもや女性の健康、子育て
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    吉川ばんび
    (作家・コラムニスト)
    2024年12月11日8時0分 投稿
    【視点】

    人間の精神がもっとも安定しているのは10歳になるまでの期間である、という話を聞いたことがあります。思春期に入るとそれまでには見られなかった精神的・身体的不調が身体に現れることがあるようで、特に幼少期に受けたトラウマの影響であれば、精神が安定

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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2024年12月11日18時18分 投稿
    【視点】

    9月から不登校支援のルポをネットで連載しています。支援をしている京都市内の法人に全国から「記事を見ました」と相談が舞い込むそうです。それだけ困っている親子が多いのです。不登校の小中学生は昨年よりおよそ5万人増え34万人になりました。 わが子

    …続きを読む