第1回スポーツマンも熱中症になる グアムで二度倒れたからこそ言える教訓

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大宮慎次朗
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 まさか自分が熱中症になるなんて――。

 サッカーとゴルフが趣味の山口哲平さん(40)は過去2度、12月のグアムで熱中症になり、救急搬送された苦い体験がある。小中高とサッカーに明け暮れたスポーツマン。1度目は若気の至り、2度目は対策をしてもなってしまった。同じ思いをする人がいなくなるようにと、担当するゴルフ雑誌で熱中症対策の特集を組み、警鐘を鳴らしている。

 当時28歳、2012年冬のこと。山口さんは毎年の年末、前職の先輩10人ぐらいと、グアムへ旅行に行くことが恒例行事だった。メインイベントは、朝からゴルフ18ホールを回ってから、フルフィールドで行う90分間でのサッカーだ。

 「たぶんあのとき、悪い条件がすべて重なっていたと思います」

 前日まで仕事に追われたが、旅行のために「ほぼ徹夜」で終わらせた。飛行機の移動3時間では、先輩に誘われるままにお酒を飲んだ。真冬の日本から、気温30度超で湿度の高い南国へ。ただ、バカンスにテンションも上がり、疲れは吹っ飛んでいた。

 毎週末サッカーをやり、学生…

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この記事を書いた人
大宮慎次朗
スポーツ部
専門・関心分野
野球
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    井本直歩子
    (元競泳五輪代表・途上国教育専門家)
    2024年6月17日13時15分 投稿
    【視点】

    これだけ熱中症対策のニュースが多く流れるようになってきていても、スポーツをする人の間でもまだまだ自分ごと化できていない人は多いのでないかと思わされる記事。過信したり、ついつい我慢してしまったりする人もいるのでは。知らなかった熱中症の症状につ

    …続きを読む
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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2024年6月11日18時2分 投稿
    【視点】

    実は数日前、ランニング中に熱中症になりかけました。 日ごろの運動不足を解消しよう、最近走れていない分、今日は絶対に走らなくては……と焦ってしまいました。 走り始めてすぐに左のふくらはぎがつりましたが「運動不足による筋肉痛だろう」と言い聞かせ

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