十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
全425件中、21~40件目を表示
感動の話だが、時間が長い
罪人を兵士として城の護りとして働かせた
初めは、罪人達はバラバラだったがやられっぱなしではと思い協力して敵を倒して城を守った
しかし、味方は罪人を殺そうとしたという内容だった
時間が長くて観るのが疲れました
バラバラだった人達が一つになって敵をやっつけ一丸となるのはよかったです
最後は悲しい終わり方でしたのが残念
なんか物足りない…
監督の白石和彌は、現在の邦画界ではトップレベルの実力のある監督だと思う。
今回も、言わばソツなく作られていて、面白い。とてもよく出来ている。
でもなんか物足りない。
「孤狼の血 LEVEL2」でも感じたけど、深作欣二より上手いところが多々あるけど、やはり深作を越えていないと思ったのと同じように、今回も何か足りない。
今回は、サム・ペキンパー(「ゲッタウェイ」「ワイルドバンチ」)やウイリム・フリードキン(「恐怖の報酬」)と、私の好きな映画の影響があって、十分楽しめたけど、ガツンッと来ないというか、物足りない。
コミカルなところや、シリアスなところ、殺陣もなかなかだし、話も笠原和夫原案らしく、虐げられた者たち、コマとして使われる者たちの怒りや悲哀も感じられて面白いけど。
なんで物足りないか、分からない。強いて上げるとすれば、脚本の書き込み不足(それぞれ賊軍たちの背景など)と話の展開に勢いがないことかな。
新潟県民としては、新潟弁がけっこう効いていて、良かったし、役者も仲野太賀は良かったし(彼の代表作になると思う)、ちょっと首を切りすぎ!と思ったけど、特殊メイクや効果が結構リアルで良かったし、鞘師里保という初めて見た女優は良かったし、本山力という役者の殺陣はすごいし(「侍タイムスリッパー」にもでてたとか)、といいとこいっぱいあるので、見直すと初見より面白いかも。
新発田市の人は、これを見てどんな気持ちになるか、ふと思った。手放しに喜べない映画では?と。
覚悟を魅せろ
感想
東映が誇る集団抗争時代劇がいま、叫びが轟く新たなるステージへ!
日本近代史最大の激戦・戊辰戦争の陰で起きた、新潟・新発田藩の歴史的な裏切り。 その史実から着想を得た、脚本家・笠原和夫の幻のプロットが映画化!
心の奥底に眠る闘争本能が奮い立つ、男たちの生き様を刮目せよ。
首がゴロゴロ、派手な爆発が印象的でした。
W主演の山田孝之、仲野太賀とどちらも好きな俳優さんだったので観ました。
その他、佐久本宝、岡山天音、一ノ瀬颯が見れたのも良きでした。
殺陣や散り際と仲野太賀が素晴らしすぎました!
爺っつぁんもカッコよかったです。
千原せいじ、ナダルの役はちゃんとした俳優でいいのに…笑
上映時間155分は少し長く感じました、もうちょっとコンパクトにできたのではと…。
昭和チックなナレーション苦手でした。普通でいい笑
※あんにゃ!
期待しすぎた
・山田孝之の役所は別に主役じゃない
・仲野太賀にしっかり、主役をはらせるべきだった
・展開は雑だが、そんなもんだろうと思わせるキャラ造形
・爆破は多いが、不必要
・川、渡れんのかい。渡るところは苦戦せんのかい
・なんでそこで爆死?
全体的に脚本の詰めが甘い感じと、仲野太賀の殺陣が不安だったのか長回しも無い。
1カ所でも長回しがあれば、より見せ場はできたのでは。
三池さんの凄さを、改めて感じた。
面白いエンタメを作るのは、難しいなぁ。
やぶ医者の恐怖
生き抜こうとする人々の群像劇
主人公たちだけを描きストレートなアクション作品ではなく、絡み合う人々たちの業を背負い進もうとする者たちの物語。それぞれの思惑が入り乱れ、生き抜こうとする者たちの命の炎が観てるこちらにも伝わり血を激らせる。
藩に絶望し裏切られ、希望を見出せない者たちが一縷の望みに縋り生きることを諦めない人間たちを主軸に、その時代に翻弄された一つの藩の人間たちを描く。
そしてラストの街を往来する町民たちの姿が誰にも語られないだろう物語と対照的に映し出され心が締め付けられる。
泥まみれのヒーロー
家老の血
十人の罪人と、橋を死守する侍の物語
同盟軍と新政府軍との狭間で、いかに立ち回るか…家老役の阿部サダヲの演技がとても良かった
自分の領土で戦火を起こさないように、まさに風見鶏のように🐓
山田孝之、仲野太賀他の実力派俳優陣も、鬼気迫る演技が凄かった
国を守る為とはいえ先遣隊の口封じが、娘の自害に繋がって、まさに因果応報だと感じた
新発田より愛を込めて
仲野太賀の一人勝ち
戊辰戦争において新発田藩が奥羽越列藩同盟から新政府へ寝返った史実(※)を背景に、新発田城下で同盟軍と新政府軍が衝突することを避けるために、処刑を待つ罪人たちを新政府軍足止め要員として送り込んだというフィクション。
※新発田藩はそもそも勤王が藩論だったから、錦旗を掲げた新政府に反抗する同盟に加入したことが城下の民意に対しては裏切りだったかもしれない。
もっとも、同盟の各藩も新政府と戦をしたかったわけではないのだが…。
この映画はすこぶる評判が良く、そろそろロードショーが終わりそうだったので慌てて劇場へ駆け込んだ。
だが、私は物足りなさを感じた。
多くの登場人物たちを一見丁寧に描いているようで、それぞれバラバラの断面を見せているだけで中途半端なのだ。
アクションにそれなりに尺を割かなければならないうえに、中途半端な人物描写にも尺を使っているから全体が長くなっている。もっとダイエットできたはずだし、面白い設定が活かされていない気がした。
主人公は罪人の政(山田孝之)と足軽の鷲尾兵士郎(仲野太賀)の二人だ。
この二人の間に対立や友情のような物語はない。だが、最後に共通の敵と戦うというドラマ構成が秀逸なのだが、兵士郎の道場仲間だった藩士入江数馬(野村周平)にも花を持たせたりするから、ボヤケてしまっている。
罪人たちを最後は口封じしろというのは藩命だ。なのに数馬は罪人たちに謝り、家老に放免をかけ合うと約束する。それほど罪人たちと心が通った訳でも、罪の意識を持っていた訳でもないのに、唐突なのだ。藩命に背く数馬の藩士としての矜持は何なのか。
家老溝口内匠(阿部サダヲ)の娘(木竜麻生)が数馬の許婚者だというのも布石がなく、一人で砦にやってきて数馬の死を看取るお涙には無理やり感が否めない。
家老を悪役にするのは良いとして、幼君溝口直正(柴崎楓雅)をわがままなバカ殿のように描いていながら、結局それに翻弄されるでもなく、家老の独断で事が進んでいく。
家老の妻(西田尚美)に至っては、存在感が薄かったのに自決するに及び、家老に何を訴えたのか。
笠原和夫の幻のプロットを評価する専門家筋のコメントを目にするが、脚色と演出への評価ではないのでは…。
とはいえ、上記のような不完全な人物描写を除けば、スケールも大きくて面白い面はある。
砦の攻防アクションは、確かに見どころだ。
あんなロケ場所をよく見つけたなと、そこによくオープンセットを作ったなと、感心する。
官軍が大砲をあんな場所まで運ぶのは大変だったろうと思うが、大砲攻撃がないとあの攻防は盛り上がらない。やはり、今の映画ならではの演出だ。
吊り橋を爆破するメインイベントは、特に面白い。
油を使っての奇襲はリアリティに欠けるものの、その後チャンバラまで展開して盛り上がる。
そして、最後に家老と兵士郎の直接対決だ。
この映画は、阿部サダヲvs.仲野太賀だったのだとハッキリ示している。
芸達者な二人の役者による渾身の演技合戦は見応えがあった。
特に、全身で見栄を切る仲野太賀のエネルギッシュなパフォーマンスに魅せられた。
さて、10人の罪人たちの中で2人を生き残らせたのは、そこだけ切り取れば悪くはないのだが、そもそも笠原和夫が製作と対立した理由が「全員死ぬ」結末だったのなら、笠原和夫の無念はこれで晴らされたと言えるのだろうか…?
白石監督史上、最高傑作
久しぶりにこちらにレビュー投稿。
というのも、今作の素晴らしさをもっと世に伝えたい。
東映と白石監督はこれまでも『孤狼の血』があったが、やはりかねてから監督は時代劇制作を熱望していただけあって、東映との相性は抜群。おそらく制作費もこれまで監督が作った長編の中で一番あったのかな、と推測。
内容も戊辰戦争に着想を得て、そこにさまざまな人間模様が入り乱れ、それは決して受け入れられないような人間もいるが、それも生きる為の手段だったり、と面白くも切ない人間ばかりだった。
これまでの白石監督作品に出てきたようなキャラクターが多く、監督を線で追っている自分としてはそういうキャラクターが愛おしく、また圧倒的な殺陣技術や、かなりハイレベルな撮影技術に感動。最後は自然と涙が流れた。
もっと世界に売り出してほしい。
斬り合い闘いに凄く迫力があって予想以上に良かった。前作イマイチも、白石監督凄いジャンと唸らされた
白石和彌 監督による2024年製作(155分/PG12)の日本映画。
配給:東映、劇場公開日:2024年11月1日。
戊辰戦争で奥羽越列藩同盟の一員ながら新政府軍に寝返った新発田藩を舞台に、虫ケラの様にあつかわれる罪人等庶民たちによる権力者との死闘を描いていて、物語のつくりがお見事。流石、笠原和夫の原案、そして今の時代にしっかりとフィットしていると思わされた。
戦い・斬り合いの迫力もすごく感じられ、刀がぶつかりあう音響もバッチリ。貴重な兵器となった手作り爆弾も、随分と派手な爆発で、絵的にも効果抜群に思えた。ただ、真っ暗でとても見にくいシーンが存在することには、剣捌きの拙さのカバーの様にも思え、少し抵抗感を覚えた。
ダブル主演の罪人役山田孝之も、剣術道場主で藩士ながら共闘した仲野太賀も共にとても良かった。演出も含めてだが、二人の超絶的戦いのアクションそして壮絶な最後も素晴らしく、俳優として大きな魅力を感じた。
新発田藩の重臣溝口内匠(阿部サダヲ)の描かれ方も、とても気に入った。主人公たちを無罪にすると騙して新政府軍と戦わせた悪役なのだが、かたや相手の強大さを認識し家臣や領民たちの命を守った恩人でもあり、藩の政治を司った人間としては評価もできる両面を示した脚本(池上純哉)は、最愛の娘を無くしてしまう展開も含めて、とても秀逸に思えた。
また主人公以外の罪人たちも個性的で良かった。特に紅一点のなつ役鞘師里保は、お姐さん的存在感も有り、印象に残った。元モーニング娘(9期)とは知らなかったが、今後も映画女優として期待できそう。
監督白石和彌、原案笠原和夫、脚本池上純哉、企画紀伊宗之、プロデュース紀伊宗之、プロデューサー高橋大典、ラインプロデューサー鈴木嘉弘、キャスティングプロデューサー田端利江、音楽プロデューサー津島玄一、撮影池田直矢、照明舘野秀樹、録音浦田和治、音響効果柴崎憲治、美術沖原正純、装飾郷原慶太、小道具松永一太、衣装大塚満、メイク床山
山下みどり、特殊メイク中田彰輝、編集加藤ひとみ、音楽松隈ケンタ、アクションコーディネーター吉田浩之、操演宇田川幸夫、ガンエフェクト早川光、シニアVFXスーパーバイザー
尾上克郎、特撮VFXスーパーバイザー神谷誠、監督補松尾浩道、助監督藤江儀全、制作担当
松村隆司。
出演
政山田孝之、鷲尾兵士郎仲野太賀、赤丹尾上右近、なつ鞘師里保、ノロ佐久本宝、引導千原せいじ、おろしや岡山天音、三途松浦祐也、二枚目一ノ瀬颯、辻斬小柳亮太、爺っつぁん本山力、入江数馬野村周平、田中俊介、松尾諭、仙石善右エ門音尾琢真、柴崎楓雅、佐藤五郎
吉沢悠、駿河太郎、松角洋平、浅香航大、佐野和真、安藤ヒロキオ、佐野岳、ナダル、木竜麻生、長井恵里、西田尚美、山縣狂介玉木宏、溝口内匠阿部サダヲ、村娘ゆりやんレトリィバァ。
わが町でも
幕末、旧幕府側に立つ奥羽越列藩同盟と新政府軍(官軍)の間で右往左往した新発田藩。若き藩主は列藩同盟に参加せず新政府側につきたいと。しかしまわりをぐるりと同盟側に囲まれた新発田にはそれを選択することが難しい…
そんなことから身内をも欺く非道な作戦が実行される。
これは歴史に名の残らない作戦、名の残らない人々の物語。
私の住む町(新政府側についた)にも戊辰戦争の大きな爪痕がある。辻には石碑が、寺々には墓地や供養塔が、土方歳三や大鳥圭介に関する逸話も残っている。
京都から函館に至るあちこちでこのように名も残らぬ人々が無残に散ったのだ。身近に起きたことのようにじっくりと受け止めた。
仲野太賀さんの時代劇は初めてだったが剣術家らしく猛々しく戦う姿が良き、さらに「ちはやふる」以来の野村周平さんのイケメンぶりも良き、若き藩主の意向に悪事をおかしてでも応えようとする家老、阿部サダヲさんの奮闘ぶりも見事だった。
キャラの魅力がもっと欲しい!
令和の娯楽時代劇
圧巻の演技とカメラワーク
幕末好き、山田孝之好き、仲野太賀好き、玉木宏好きとしては観ないといけない映画だとおもってみました。
期待を超える内容でした。
仲野太賀の殺陣とそのカメラワーク超かっこいい!
山田孝之の演技かっこいい!
今までよく知らなかったんですが、尾上右近、鞘師里保、岡山天音、本山力がすごく良かったです。
ナダル!、お前いたんかナダル!wwというくらい、芸人のナダルさんが出ていることに全然気づかなかったです。
すごく目力のあるいい役者だな~と思ったらあのクズキャラで売っているナダルさんとは。
鑑賞後に調べてひっくり返りました。
演出もとっても良かったです。
ストーリーは、まぁ及第点かなと正直思いました。
とっても楽しめました。良かった。
わしは賊軍だ、十一人目のな。
まず、幕末、そして官軍と奥羽越列藩同盟の対立の経緯を予備知識として知っているかどうか、そして越後の地理と各藩の力関係がわかっているかどうかで、この映画の楽しめ度が違うだろうなと思う。だからと言って、その説明をしていては凡長になるし。そして、観ている個人個人が、どの勢力に肩入れして観るかでまた大きく見方が異なる。
で、自分はというと会津びいきなので、当然、長岡も新発田も嫌いである。冒頭、「そこから長岡を中心とする奥羽越列藩同盟、云々」とナレーションが入るが、新発田も日和見だけど長岡こそ天秤外交のような日和見交渉の末に城下を焼野原にしたんだろうが、という反発しかない。むしろ、最後まで城下を守った新発田は、憎いながらも褒めてやりたい気分。だから、阿部サダヲ演じる内匠を悪人だとは思いきれない。むしろ潔く悪役を買って出ている覚悟が見えて、組織人としての矜持を感じた。
さておき、白石監督なので、おそらく必要以上にドッカンドッカンとやってくると思ったら案の定だった。しかも城下に入るのにそんな谷底の深い川に架けた橋しかないんかよ、と突っ込みも入れたくなる。べつに、ひと山向こうに迂回すればいいだけの話だがそれを言っちゃ野暮。
エンタメとしては、殺陣が存分に楽しめた。当然、この監督なので首は転がすわ、腕もぶった切るわ、指も飛び散る。仲野太賀の迫真の演技には目を見張った。が、それにも増して、おや?このおっさんいい声してるな?と気にかけた白髪頭が、見事な太刀裁きを見せた。あとで調べると、なるほど時代劇でさんざん切られ役をしてきた東映剣会の凄腕のようだ。伏せてきた正体(名乗ったときに、ああそれなら!と膝を打った)さえも存分に納得できる腕前。
史実にのっとったとはいえ、エンタメ寄りだと思えばいいかな。
伝統の時代劇
七人の侍から伝統の、少数で多勢の悪と戦うという時代劇。
10人の罪人が時間稼ぎするために砦を守るという流れ。
よくある展開。
色んな罪で囚われているが罪人は思ったより悪い奴らではない。
山田孝之のやさぐれ感がなかなかいい。
今回の罪人達は個性があるようでその辺りの話は割愛されており、感情移入も特に出来ず、11人全員の見せ場もある訳ではない。
活躍する者しない者の差が激しくアクションシーンも悪くなかったがその点はずっと気になる。
せっかくの150分超えの上映時間なのに勿体無い。
それぞれ強みを活かした個性ある戦いを見せてくれたら尚よかった。
今回は悪役という悪役はいないが阿部サダヲがその役回り。
全編通して役者陣が素晴らしいが言うまでもなくMVPは仲野太賀。
最後の殺陣の迫力がすごかった。
全425件中、21~40件目を表示