劇場公開日 2024年10月18日

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「最後に大笑いしてしまいました。底辺!×!高さ!÷2!そしてスシローの炭火焼き豚カルビ。」まる 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5最後に大笑いしてしまいました。底辺!×!高さ!÷2!そしてスシローの炭火焼き豚カルビ。

2025年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

難しい

幸せ

このお話って、もっとエンタメ寄りと思って観始めたの。
“〇”によって人生が一変して、それが瓦解するまでのドタバタ悲喜劇だと思ってたの。
ところがぎっちょん、ごく普通の日常に終始するお話だったんですね。
それがよかったです。終始ほんわかと漂う優しさが味わい深い作品だったです。
数学という理路整然とした定理(〇)と、不平等な格差社会の不条理(蟻)の対比がなんちゃらかんちゃらとかいうテーマ(勘違も甚だしく思ったこと・笑)を、饅頭の皮みたいに優しく包んだお話だと思ったです。
ちょっと感心したのって、主演の堂元さんが隣部屋の綾野さんと会話(?)しながら涙流すシーン。目薬のごまかしじゃなくて、ごく自然とリアル涙流していましたよね。さすが表現者さんと思ったの。
綾野さんが非常にいい味出していて、思わず笑っちゃったの。
他のご出演者さんも、それぞれに個性がみっちりと詰まっていてよかったの。
特に森崎さん演ずるコンビニ店員・モーの「ゴヒャクゥ~ロクジュハチエンノオワタシィ~デス」からの「ごめんね…あいつらがバカでごめんね」と、やたら寿司に拘る横山のくだりが好きなの。「これ…よかったらどうぞ」からの「醤油がないぞー…」優しくて、ほんわかとした日常の会話に胸がほっこりしたの。
沢田が横山に差し入れした寿司のネタにやたら玉子が多かったのは見逃さなかったよ!
玉子焼きの美味しいお寿司屋おさんは、腕が超一流って何かで聞いたことあるんだけれどね。
回るお寿司屋さんにしか行ったことないから、よくわかんないや。スシローの炭火焼き牛カルビが至高の寿司ネタって思ってる私にはよくわかんないや。その炭火焼き、いつの間にかしれっと牛から豚にグレードダウンしてるんですよ。そんなことはどーでもいんですけれどね!いいんですけれどね!←また脱線しそう。
しないよ!脱線しないよ!ごめんなさい、本当にどーでもいいことでしたよね。

“〇”騒動がどこでどう瓦解するのか?その時に沢田とそれを取り巻く世界がどう変わるのかな?と思って観続けていたの。
なのにラストの「底辺×高さ÷2!」→ガチャ―ン!で本当に笑っちゃったの。(笑うところじゃないですよね)
アナーキスト・矢島の絶叫シーンを除けば(ここはこれで、吉岡さんの怪演がよかったんですけれどね)終始ほんわかのんびりと流れる日常を、難解な非日常の世界観で描き切った秀作だと思いました。

ちなみに鑑賞中にずーっと連想していたこと。『メッセージ』のアボットとコステロが描いていた言語の“〇” こちらの作品も、難解なテーマ(少なくとも私にとっては)を優しいお話で包んだ名作でしたよね。
(また無駄な脱線話で文字数稼いでるし()多いし・笑)

久しぶりにレビュー書いたから、書き方忘れちゃったよ。←一旦、全部忘れてやり直した方がええんやで。

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野球十兵衛、