パナソニックの2009年3月期の連結最終損益が赤字に転落する見通しになったことが28日、わかった。半期前まで好業績だった大手電機メーカーが軒並み赤字転落になりそうな情勢だ。 パナソニックの最終赤字は中村邦夫前社長(現会長)が構造改革を進めていた03年3月期以来6年ぶり。景気後退によるデジタル家電の価格下落や円高が響く。新たに海外3工場の閉鎖による構造改革費用の増額も影響する。赤字幅は1000億円規模に膨らむ可能性がある。 パナソニックは08年9月中間連結決算で最終利益が過去最高を達成。ただ、昨秋の金融危機以降、販売急減や価格下落に見舞われ、昨年11月末には営業利益を期初比で約40%減の3400億円、最終利益を約90%減の300億円に大幅下方修正した。年末商戦も不発に終わり、円高や構造改革費用も膨らんだため、最終赤字は避けられなくなった。営業損益は減益幅が拡大するものの黒字は確保する見込