2024年2月29日、NTT西日本は、子会社のNTTビジネスソリューションズ株式会社にて生じた個人情報漏えい事件について、調査報告書を発表しました。 この調査報告書は、経営陣の「危機意識が乏しく」、「致命的な怠慢」があり、社内での調査は「調査と表現することも憚られるほどの極めて杜撰」な「作業」による「事なかれ主義」的な対応であったなどと、厳しい言葉で経営陣の責任を指摘したばかりでなく、親会社であるNTT西日本グループのガバナンスや組織文化上の課題も指摘しています。調査結果を受け、NTT西日本は社長の引責辞任を発表していますが、個人情報漏えいが社長の辞任まで結びついた事案は異例であり、社会の大きな注目を集めました。 本稿では、この事案から企業が学ぶべき個人情報漏えい対策のポイントなどについて解説します。 この記事のポイント NTT西日本の子会社に勤務していた元派遣社員による顧客情報の不正持ち