座談会「秋田駅前の使い方を想像するミーティング」が2月16日、JR秋田駅前の商業施設で開かれた。
秋田市が芸術文化を軸にする市民活動を支援する取り組み「文化創造プロジェクト」。2022年から、NPO法人「アーツセンターあきた」(秋田市新屋大川町)が「PARK-いきるとつくるのにわ」と題し、市民参加型のワークショップやトークイベントを展開している。
同プロジェクトの一環として、駅前の商業施設「アルス」(中通7)地下1階に期間限定で開設された「あきた まちのえき」を会場に、「駅前の少し先の未来」をテーマに今回、トークイベントを開いた。
30人以上の市民が参加して開かれた当日。横手市を拠点に実践的なキャリア教育活動で注目を集める奥真由美さん、大館市の空き店舗活用などに取り組むグラフィックデザイナーの石山拓真さん、「あきた まちのえき」を運営するグループ「trunk(トランク)」の3組が、横手・大館・秋田の3駅などで取り組む事例を紹介した。
「均質化している駅前での体験」「秋田は何もないこと」などをキーワードに開かれたイベント後半の座談会では、同NPO理事長で美術家の藤浩志さんが「人と出会うことができる空間が必要な一方、街なかには人を遠ざけてしまうさまざまなハードルがあること」などを指摘。来場者からは「人との関わりがあることの大切さ」「行政との柔軟な関係の必要性」などの意見が出されるなど、駅前のあり方について積極的な議論が繰り広げられた。
同プロジェクトは今後、まちを見る視点を変えることなどを目的に、秋田市千秋公園で朝日を鑑賞するイベント(今月19日)や冬季閉鎖中の千秋公園大手門の堀遊歩道を特別開放するイベント、企画アイデアを提案する参加者に藤さんらがフィードバックする特別演習(以上、24日)などを予定する。
参加には事前の予約が必要。秋田市文化創造館(千秋明徳町)で受け付ける。