かわいい動物たちに癒される！もふもふ小説特集

大学時代の天文サークルの先輩である春川尚也が珈琲店を開いたと知った五十嵐来海は、その珈琲店に足を運ぶ。学生時代から不思議な雰囲気のある尚也に、来海は就職活動に対する悩みを吐露し、珈琲豆を買って帰っていく。

尚也はそんな来海の様子が気になっていた。彼女は人の悪意による悪夢に犯されている。

夢から人々を救う夢使いの尚也の相棒であるパグは、可愛らしい見た目なのに、発する言葉が秀逸！　 単なる飼い主と飼い犬の関係ではなく、夢を操る者と夢を食べる生き物の夢使いコンビの関係になる瞬間に心が躍ること間違いなし！

近藤ひとみは両親からプレゼントとしてカピバラのよーこさんを受け取る。人間の言葉を話し、妙に知識のあるよーこさんとひとみは、なんだかんだで仲良く生活を送る。よーこさんは厄年が訪れるひとみを心配した両親が一年だけ動物園から借りて来た助っ人だったのだった。やがてよーこさんとの別れの日が訪れるが、よーこさんは何も言わない、普通のカピバラになってしまっていた。

32歳の元旦に、ひとみの元に両親からのプレゼントとしてやってきたのはカピバラのよーこさん。かわいくて賢いよーこさんとの期間限定の同居生活は、癒しあり、涙ありで一度読んだらきっと生涯忘れられない作品になること請け合いです。

「癒やし求めてるなら、俺の家来る？」仕事がうまくいかず落ち込む私に同期の有村はそう言った。

有村は趣味でアクアリウムをやっているのだという。いつもなら空いている時間をすべて仕事に注ぎ込んでいたけれど、魅力的な青の世界に惹かれて有村の家にお邪魔することに。自由に泳ぐ魚たちを眺めて、あたたかい料理を食べた私は、心が落ち着く時間を忘れていたことに気づく。焦って向かうべき場所がわからなくなっていたことも。そして、有村のほどよい距離感と優しさに惹かれていく──。

仕事で弱りはてた女子に、同期の男子がかける「癒し求めてるなら、俺の家来る？」 という言葉。一見下心を疑ってしまいますが、そんなことはなく、美しい魚たちと絶妙な距離感の同期とのやりとりに癒されます。自分の好きなことで自分を満たし、労わっていくことが大事だということを思い出させてくれます。

福祉系の大学に通う朝陽(あさひ)は、実家で飼っているゴールデン・レトリバーのイザヨイを散歩させている間に熱中症に見舞われる。犬も一緒に涼める場所を探していたところ、建物の前で座っているラブラドール・レトリバーを発見。飼い主にしてまだオープンしていない喫茶店のイケメンオーナー、薫(かおる)に快く出迎えられた。ついでに看板メニューの候補だというサンドイッチとコーヒーまで試食させてもらい、あまりの美味しさに感動した朝陽は、再来週の地元フェスでの出店を手伝いたいと薫に申し出る。そしてレトリバーたちの面倒を見ながら出店準備を進めているうちに、朝陽と薫はお互いが似たような将来の悩みを抱えていたことを知る。

ラブラドール・レトリバーとゴールデン・レトリバー、そしてそれぞれの飼い主。同じような悩みを抱えている飼い主同士が、同じ時間を過ごすことで新しい発見や新しい感情が生まれていく。二匹と、二人の可愛い物語にほっこりします。

喋るたぬきの神様と、がんばるお仕事女子のほっこりストーリー。

さびれた商店街の一角にある総菜屋「ふじの」の店主・恵麻は、亡き祖母の味を守るため、赤字続きでも細々と営業を続けていた。

ある日、店の前で倒れているもふもふな生き物を発見する。

その生き物は、自分はこの町の神様だと言う。

たぬきの神様・きぬ様は、町の住人からのお供え物もなく毎日お腹を空かせていた。

やたら食い意地の張った神様を介抱すると、きぬ様は「お礼に店を繁盛させてやる」と言い、繁盛の“匂い”を探り始める──。

がんばる女子と、幸せを呼ぶもふもふ神様ののどかで美味しいストーリー。