「ズッコケ三人組」那須さんの遺稿が絵本に 子どもたちに託した願い
岡田将平
「ズッコケ三人組」シリーズで知られる児童文学作家の故・那須正幹さんは、広島で原爆に遭った被爆者だった。ワクワクする物語だけではなく、平和への願いも書き残していた。戦後80年の今年、一編の遺稿が絵本となった。
今年2月にポプラ社から出版された絵本「やくそく ぼくらはぜったい戦争しない」(32ページ、税別1800円)は、2021年に79歳で亡くなった那須さんが書いた物語だ。
主人公の中学生・トオルは、一緒に暮らすばあちゃんから、「にいちゃん」と間違えられる。そのわけをたどると見えるのは、原爆で兄を失った祖母の人生。間違えられて困りつつ、トオルは、ばあちゃんの記憶に向き合う。
「まだ話できる」語っていた思い
那須さんも3歳の時に、被爆…
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