上河内民俗資料館(宇都宮市中里町)で現在、「ひな人形展」が開催されている。
期間中、同館所蔵のものや市民から借り受けた68セットのひな人形を飾る。江戸時代後期の古今びなから現代のものまで幅広く、昭和以降のものは、男びなの位置が天皇陛下の立ち位置に合わせて関東式になっている。
ひな人形の元となった人形などと併せて説明の展示もあり、ひな人形の起源も分かるよう工夫する。昭和初期、平成前期・後期の人形を横並びに展示し、人形の時代ごとの移り変わりも比較できる。
今年のテーマ「つるしびなを主に」に合わせ、市内の団体から借りた、縁起のいいモチーフをかたどった色とりどりの人形をつるした「つるしびな」も会場中央と入り口に展示している。
同館職員の髙木翔子さんは「皆さんつるしびなを作るのに1年かかるという。私の母も80代だが、つるしびなを作っていて、菊の花を作るのに一針ずつ縫って布をひっくり返して綿を詰め、一枚一枚花びらを作っている」と話す。
同館職員の倉田有子さん「最近は家の事情もあり、コンパクトな3段ぐらいのひな人形を飾る家が多いので、ここへ来て、大きな7段飾りやさまざまな種類のひな人形を見て楽しんでほしい」と来館を呼びかける。
開館時間は9時~17時。入館無料。3月9日まで。