宇都宮大学峰キャンパス(宇都宮市峰町)峰ヶ丘講堂で3月1日、共同教育学部・梶原良成教授の退任記念展となる「ともに生きる時空 Symbiotic Time-Space」が始まった。
梶原さんは1986(昭和61)年、東京芸術大学美術学部建築科卒業。設計事務所勤務を経て、1992(平成4)年、一級建築士免許を取得。1998(平成10)年に独立し、ジオアーキテクチュア設立。東京と栃木県那珂川町に拠点を置く。2001(平成13)年、宇都宮大学専任講師に着任。「もうひとつの美術館」(那珂川町)を共同で創設する。2009(平成21)年より宇都宮大学教授。主な作品に、那須高原・白戸川の山荘(第7回OM地域建築賞優秀賞)、袋田病院新病棟(新建築2011年10月号)などがあり、グラフィックデザインやプロダクトデザインなども手がける。
同展は建築作品15点ほど、グラフィック作品60点ほどを展示。登録文化財・宇都宮大学峰ヶ丘講堂の伸びやかな空間を生かしながら、これまでの建築作品の代表作である「袋田病院デイケア・新棟」「白戸川の山荘」「クーポラ・アネッロ(水戸の家)」などのほか、「もうひとつの美術館」に関わるデザインワークを展示。
今回のタイトル「ともに生きる時空」について、梶原さんは「自分は何を求めてこれまでやってきたのだろうと改めて問うてみたとき、目の前に思い浮かんできたのが『ともに生きる時空』という言葉。さまざまな人と人が、あるいは自然と人が、どのように関係し合って共に生きようとしているのか。そのためにどのような空間を創り出し、どういう時間を仕組んでいこうとしているのか。共に生きる時空としての『建築-Architecture』の一端を感じ取ってほしい」と話す。
「24年間の教育研究活動を支えてくれた学生や先生、職員、家族への感謝を込めた集大成でもあるので、ぜひ見てほしい」と観覧を呼びかける。3月8日14時~15時30分には、ギャラリートークも行う。
開場時間は10時~17時。入場無料。3月10日まで。