中国がオーストラリアとニュージーランドの間の海域で事前通告なく実弾演習を実施!海洋強国として秩序形成を支配したい中国軍の変化とは?
世界各地で事前通告なく軍事演習を繰り返す中国。威嚇だけでない狙いと向き合う必要性が高まる。
中国海軍055型駆逐艦「遵義」、054A型フリゲート「衡陽」、093A型補給艦「微山湖」の3隻が、2025年2月21日および22日にオーストラリアとニュージーランドの間にあるタスマン海で実弾射撃訓練を行った。
初海域で事前通告ない中国軍の演習
中国海軍がタスマン海で訓練を行ったのは初めてのことだ。オーストラリアからニュージーランドに向かっていた民間航空機は、中国海軍から無線で警告を受けて航路を変更したという。
中国は、事前に何の通告もなく、タスマン海域で実弾射撃を開始したのである。報道によれば、航路変更を余儀なくされた民間航空機は少なくとも49機に上る。
オーストラリアおよびニュージーランドの政府は、中国政府から事前通告がなかったことに懸念を示した。
実弾射撃など、航空機の運航に影響を及ぼすような作業を行う際には、24~48時間前に航空情報の一種であるNOTAM(ノータム、Notice to Airmen)などの通知を発出するのが通例だ。海軍演習は海上交通にも影響を及ぼすため、航行警報などの発出も必要だ。
駐豪州中国大使は演習の目的などに触れず、「中国が謝罪する理由はない」と述べた。2024年末から、中国は軍事行動の目的を変えたかにみえる。
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