山林火災避難所にコーヒーの香り 震災で実家流された男性が振る舞う

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東野真和
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 山林火災からの避難者240人以上が暮らす岩手県大船渡市三陸町越喜来の三陸公民館で、その一人、鈴木健美さん(48)のいれるコーヒーが、長引く避難生活にひとときの安らぎを与えている。

 鈴木さんは三陸町綾里出身。仙台で運送会社に勤めていたが、2011年3月の東日本大震災の津波で実家が流されたのをきっかけに帰郷、両親とローンを組んで再建、同居した。

 市内のカーリース会社で働きながら10年ほど前、家の前に自力で小屋を建てて住民が集う場にした。コーヒー好きの趣味が高じ、昨年3月、そこを、鈴木さんのイニシャルに似た数字をあてて「75珈琲(ティーエスコーヒー)」と名付けたカフェに改装。会社の仕事が休みの土日限定で営業を始めた。SNSで発信すると市外からも客が来るようになった。

 1年後の2月26日、山林火…

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この記事を書いた人
東野真和
釜石支局長|震災復興・地方自治担当
専門・関心分野
震災復興、防災、地方自治、水産業
岩手県大船渡市の山林火災

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