最近emacsのorg-modeを使ってみている.以下のように色々な使い方ができて非常に便利だ.
- メモを取る (アウトラインプロセッサ)
- TODOリストの作成
- GTD (Getting Things Done)ツールとして使う
- 簡単な文書(HTML, LaTeX)作成
今回はorg-modeのインストールについて説明する.
なおUbuntu 8.04 LTSとEmacs22上で, org-6.34c (2010年1月10日リリース)の利用を前提にしている.
リンク
インストール
Ubuntu 8.03 LTSのEmacs22には標準でorg-modeが含まれているが古いので,ここでは最新版をインストールする.
- http://orgmode.org/ からorg-modeのパッケージ(2010-01-31時点ではorg-6.34c.zip)をダウンロードする.
- 以下のようにして,lispファイルをbyte-compileし,/usr/local/share/emacs/site-lisp/ 中にインストールする.
$ unzip org-6.34c.zip $ cd org-6.34c $ make $ sudo make install
- さらにinfoファイルを/usr/local/share/emacs/info にインストールする.エラーが表示されるが気にしない.
$ sudo make install-info
- 以下のようにして .org ファイルの置き場を作成する.
$ mkdir ~/org
- 以下のようにして,remember.elをインストールする.
$ sudo apt-get install remember-el
- .emacs等の初期化ファイルを編集して,以下を追加する.
;; load-pathへの追加 (add-to-list 'load-path "/usr/local/share/emacs/site-lisp") ;;; ;;; org-mode ;;; ;; org-modeの初期化 (require 'org-install) ;; キーバインドの設定 (define-key global-map "\C-cl" 'org-store-link) (define-key global-map "\C-ca" 'org-agenda) (define-key global-map "\C-cr" 'org-remember) ;; 拡張子がorgのファイルを開いた時,自動的にorg-modeにする (add-to-list 'auto-mode-alist '("\\.org$" . org-mode)) ;; org-modeでの強調表示を可能にする (add-hook 'org-mode-hook 'turn-on-font-lock) ;; 見出しの余分な*を消す (setq org-hide-leading-stars t) ;; org-default-notes-fileのディレクトリ (setq org-directory "~/org/") ;; org-default-notes-fileのファイル名 (setq org-default-notes-file "notes.org")
transient-mark-mode
org-modeの多くのコマンドは,リージョンの選択を transient-mark-mode で行う必要がある. transient-mark-mode の場合,選択されたリージョンの背景が反転表示される.
「(setq transient-mark-mode 1)」などとして常に transient-mark-mode にしているのでなければ,「C-SPC C-SPC」でリージョンの開始点を選択し,カーソルを移動すれば良い.あるいは,マウスでリージョンを選択する方法でも良い. transient-mark-mode から抜けるには「C-g」をタイプする.
マニュアルを見る方法
- マニュアルは「M-x org-info RET」で見ることができる.「M-x info RET」でのマニュアルは古いものなので注意.
- org-6.34c/doc/ フォルダ中にもマニュアルおよびキーバインドの参照カードがある.
「Emacs org-modeを使ってみる」の目次
- (1) インストール
- (2) 見出しと項目の編集
- (3) 表の編集
- (4) 表計算
- (5) TODOリスト
- (6) アジェンダ表示
- (7) ハイパーリンク
- (8) メモを取る
- (9) キーバインド1/3
- (10) キーバインド2/3
- (11) キーバインド3/3
- (12) GTDツールとして
- (13) HTMLにエクスポート
- (14) LaTeXにエクスポート
- (15) Beamerにエクスポート
- (16) エクスポート結果
- (17) orgの表を埋め込む
- (18) 計時
- (19) graphvizとditaaの図を埋め込む
- (20) gnuplotを呼び出す
- (21) LaTeX数式のインライン画像表示
- (22) RSSフィードを取り込む
- (23) エクスポート時に利用できるLaTeX記号
- (24) 繰り返し行動の記録
- (25) iCalendarにエクスポート
- (26) タグとプロパティ
- (27) ドローワとアーカイブ
- (28) バッファ内設定一覧
- (29) エクスポートオプション一覧
- (30) CSSクラス名一覧
- (31) Emacs Lispの実行
- (32) HTML表のスタイル設定
- (33) 脚注と参考文献の利用
- (34) 短縮形リンクの利用
- (35) org-babel-perlを使う1/4
- (36) org-babel-perlを使う2/4
- (37) org-babel-perlを使う3/4
- (38) org-babel-perlを使う4/4
- (39) speedbarを使う
- (40) org-babel-Rを使う1/2
- (41) org-babel-Rを使う2/2
- (42) 日本語化ditaaの利用
- (43) mhcをインポート
- (44) 再びHTMLにエクスポート
- (45) Firefoxからブックマーク