中村米吉

中村米吉の#カワイイは世界を救う? 第27回 [バックナンバー]

中村米吉、「三月花形歌舞伎」上演中の南座でカワイイ探し!

お三輪ちゃん・お紺さん・お龍ちゃんも大集合!お土産コーナーを探検

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現在、京都・南座で上演されている「三月花形歌舞伎」に、今をときめく花形歌舞伎俳優の1人として出演中の中村米吉松プログラムの「妹背山婦女庭訓」より「三笠山御殿」では、恋する相手・求女を追いかけ、巨悪・蘇我入鹿の屋敷にやって来てしまった少女・お三輪を初役で勤めている。注目したいのは、米吉演じるお三輪の、純情無垢であどけない可愛さ。お三輪が官女たちにいじめられてしまうシーンは、「求女さまに会えるなら」と涙ながらに耐える“いじらしカワイイ”姿でホロリとさせる。そして嫉妬から“疑着の相”に至ってからのクライマックスでは、米吉お三輪の思わず抱きしめたくなるよう健気な愛らしさに、客席にはすすり泣きの声が響いた。

このコラムは、カワイイ米吉に、カワイイものを紹介してもらい、カワイイ×カワイイの相乗効果で読者の心を癒やすことを目的としている。米吉は、桜プログラムでは「伊勢音頭恋寝刃」に主人公・福岡貢の恋人であるお紺役、「お染の五役」に猿廻しお龍役で出演しており、昼夜ほぼ出ずっぱり。そんな多忙極まる米吉に「どうにか京都でカワイイを探してきてほしい」とお願い。果たして、どんなカワイイを見つけてきてくれるだろうか。

題字:中村米吉

「三月花形歌舞伎」ならではのカワイイがどっさり!

先日、当コラムの編集者・フェアリー櫻井が京都南座へ激励に訪れてくれました。

今月のコラムのネタにもなると思うのでこちらお土産です!
と、京都駅で買ってきたと思われる品々を置いて行ってくれました。

京都にいる人に京都のお土産……?
とか思いながらもありがたく頂きました。

中でも私が気に入ったのは二條若狭屋の「不老泉」。

マッチ箱のような入れ物がカワイイ二條若狭屋の「不老泉」。こちらは、南座近くの高島屋でも購入可能。

マッチ箱のような入れ物がカワイイ二條若狭屋の「不老泉」。こちらは、南座近くの高島屋でも購入可能。

小さくてカワイイ柄の箱、お湯を入れれば即席でお汁粉や葛湯になり、千鳥のお麩がぷかあと浮いてくる様子は何とも愛くるしい限りです。

甘いもの好きにはたまらない、ホッと温まるひと時を過ごせそうなので、壱太郎兄さんの楽屋へ押しかけて自慢しながら飲んでいると……

先輩・中村壱太郎の楽屋に突然現れ、「不老泉」をゆっくり味わう後輩・中村米吉。この写真の撮影者は、楽屋の主・壱太郎。「しゅうちゃんはしょうがないなあ」という先輩の愛情が伝わる1枚。

先輩・中村壱太郎の楽屋に突然現れ、「不老泉」をゆっくり味わう後輩・中村米吉。この写真の撮影者は、楽屋の主・壱太郎。「しゅうちゃんはしょうがないなあ」という先輩の愛情が伝わる1枚。

「しゅうちゃん! 南座にも素敵なカワイイお土産がたくさんあるんだから! 紹介しないと!(高めの声で再生すること)」


一本取られた私は出番の間を縫って南座の売店へ!

そこでまず目についたのは車折神社の“推しmamori”。

お紺さん登場!“推”と大きく書かれた“推しmamori”と、「三月花形歌舞伎」メンバーのテーマカラーが一目瞭然な限定ステッカー。

お紺さん登場!“推”と大きく書かれた“推しmamori”と、「三月花形歌舞伎」メンバーのテーマカラーが一目瞭然な限定ステッカー。

今回の三月花形歌舞伎は4人のメインキャストにテーマカラーを定めていますので、推しの役者のカラーのお守りを購入することができます!
お紺さんの推しはもちろん虎之介くんの担当色の青、ですね。

そんな虎之介くんが井筒八ツ橋本舗とコラボレーションした“とら焼き”も発見!

売り切れ多発、中村虎之介のコラボ商品“とら焼き”。キリッとしたトラの顔がなんともカワイイ。

売り切れ多発、中村虎之介のコラボ商品“とら焼き”。キリッとしたトラの顔がなんともカワイイ。

ダジャレ好きの私としては嫌いではありませんが、本人いわく、ややスベッテルらしい(笑)。

八ツ橋が中に入って、なんというか求肥のような役割を果たしつつ、ニッキの香りがいつものどら焼きにはない風味を加えていて、いいお味でした。

3個買うとシールもついてくるという、サービス精神旺盛な虎之介くんらしいお菓子ですね!

虎之介×米吉の猿廻しカップル登場!ガオーポーズでパチリ。

虎之介×米吉の猿廻しカップル登場!ガオーポーズでパチリ。

そして忘れちゃいけない。公式マスコット。
みなみーな氏。

お紺さん、再び。羨ましい位置にいる1体にも注目。

お紺さん、再び。羨ましい位置にいる1体にも注目。

君はアレだね、小さいほうが可愛いかもしれないね。
この瞳孔開き気味の感じ、「トイストーリー」とか似合いそう。大群でバズ・ライトイヤーを追い回す的な。
オーディション受けてみたらいいのに。

そして見つけましたよ!
壱太郎兄さんプロデュースの歌舞伎絵本シリーズ!

いずれも壱太郎が手がける歌舞伎絵本。お子さんがいるお家は、ぜひ英才教育に各1冊。

いずれも壱太郎が手がける歌舞伎絵本。お子さんがいるお家は、ぜひ英才教育に各1冊。

中でも目を引くのは、当月私が勤めさせていただいている「妹背山婦女庭訓」のお三輪を題材とした「恋するお三輪」。
複雑なこの作品を、可愛らしい絵柄で分かりやすく、しかし歌舞伎の世界観を壊すことなく、絵本として成立させている素敵な作品です。

カワイイお三輪ちゃんが2人!ウキウキと読み始めるが…。

カワイイお三輪ちゃんが2人!ウキウキと読み始めるが…。

「まぁ! 私と求女さんのお話だわ!」
と、お三輪ちゃんも嬉々として読んでいました。

気付いてしまったお三輪ちゃん。

気付いてしまったお三輪ちゃん。

「え、誰この女……」


あ、その先は読まないほうがいいかもしれない…………。

中村米吉

1993年、東京都生まれ。播磨屋。中村歌六の長男。2000年に中村米吉の名を襲名して初舞台。2011年から女方を志し、「鬼一法眼三略巻 菊畑」で皆鶴姫、「与話情浮名横櫛」でお富、「松浦の太鼓」でお縫、「仮名手本忠臣蔵 七段目」で遊女お軽、「絵本太功記」で初菊などを勤める。またアメリカ・ラスベガスで行われた歌舞伎興行では、2015年に「鯉つかみ」小桜姫役、2016年に新作歌舞伎「獅子王」白縫姫役で出演。2015年には「鳴神」の雲の絶間姫役の演技で十三夜会奨励賞、2021年には第42回松尾芸能賞で新人賞を受賞した。2022年7月に上演された「風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―」、2022年12月から昨年1月にかけて上演された「オンディーヌ」では、それぞれタイトルロールを務め、2023年3・4月に上演された「新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX」、2024年2・3月、10月に行われたスーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」の東京公演と福岡公演では、それぞれヒロイン役を勤めた。また女方の大役・三姫より、「祇園祭礼信仰記」雪姫を2023年9月、「本朝廿四孝」八重垣姫を2024年1月、「鎌倉三代記」時姫を2024年11月に、それぞれ初役で演じた。

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がぶ @gaburi45cc

ラスト急展開w
しかし本当に本当にめんこいのう https://t.co/o1uL9f3oDg

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