大切な人を喜ばせたいと思えた日
先日、僕の行きつけの沖縄料理屋さんの女将さんの誕生日だった。
その日が誕生日なのを知ったのは約2週間前。
なにをプレゼントしようか…。
悩んだ。
その沖縄料理屋さんでよく会う常連さんにも相談した。
あれでもない。これでもない。
あれが良いかもしれない。これが良いかもしれない。
いろんな案が出てくれば出てくるほど、逆に悩みが深まる。
そんな時、ふと思った。
こうして誰かにプレゼントを贈ろうと悩むのは何年ぶりだろうか。
そして、いつからだろう。
「大切な人達」という言葉が、はっきりと僕の意識下でちゃんと認識できるようになったのは。
数年前の僕ならその言葉は無意識のなかに潜んでいて、その言葉を“見よう”と心を働かせなければ、見つけることが出来なかった言葉のような気がする。
過去を振り返ってみる。
そして、その過去の自分と今の自分を比べてみた。
あの頃の僕は本当にどうしようもない奴で、あまり人を大切にしてこなかった気がする。
長い長い時を経て、ようやく僕は少し変わったのかもしれない。
結局、プレゼントは「グラス」にすることにした。
常連さんとの相談の中でも登場したグラス案。
やっぱり、贈り物に“割れ物”は良くないんじゃないか?
そう思って一度は却下したグラス案だけど、ここで僕に「どうせなら…」という考えが降りてきた。
グラスはグラスでも、“手作りのグラス”にしよう。
そう、思った。
あれは何年前だろうか…。
当時、僕にはお付き合いしている女性がいて、なにかアクセサリーをプレゼントしようと思ったことがある。
その時にも「どうせなら…」という考えが降りてきて、二人でペアリングを作りにいったことがある。
二人で作るペアリング。
思いのほか楽しかったし、とても良い思い出になった。
この時の経験が今回の手作りグラスの思いに繋がったような気がする。
ただ問題があって、グラス作りは作ったその日で完成ではなくて、何日間か冷却したり、後工程があって、女将さんの誕生日には間に合わないことがわかった。
それでも僕は手作りグラスをプレゼントすることを選び、誕生日から1週間後に贈ることになった。
↑僕が今回お世話になったガラス工房さん
ある日曜日。
初めてのグラス作り。
まずは型を決め、次に色を決めた。
型は、お酒の似合いそうなジョッキにしようと思ったけど、シンプルにストレートなタイプにした。
こっちの方がビールも泡盛も似合いそうだ。
続いて色なんだけど、、、
これがまた僕を悩ませた。
最初は色の組み合わせはどれがいいのかと、頭の中で一生懸命完成形をイメージするのだけど、明確に「これだ!」というのがイメージできなかった。
時間をかけて悩み、色合いとか色の組み合わせで考えるのは諦めた。
その変わり、色に“意味”を持たせることに切り替えた。
そしたら、すんなりと色も決まった。
決めた色は「青」「黄」「白」の三色。
青色は、沖縄の海をイメージした。
黄色は、沖縄の琉球舞踊でよく着られる「紅型(びんがた)」の生地をイメージした。
白色は、まだ何色にも染まっていない“未来”をイメージした。
これから、この白色がどんどん素敵な色に染まって行きますようにと願いを込めた。
工房の方のレクチャーを受けながら、棒の先端を咥えて、その先の赤く燃えるガラスに「ふ~~~」っと息を吹きかけたり、その熱いガラスをグルグルと回しながら、“はし”と呼ばれる道具で、飲み口を拡げる加工をしている僕。
一瞬、周りを見渡してみる…
グラス作りをしているのは、みんな小学生ぐらいの子供達だった(笑)
子供達のガラス作り体験に一人だけおじさんが紛れている。
端からみれば異様な光景だったと思う(笑)
製作の時間は40分前後だったかな。
あとは、冷却期間と形を整える後工程を職人さんがしてくれて、それが僕の自宅に届くのを待つだけだ。
女将さんには本当にお世話になっている。
月に1~2回ぐらいしかお店には行けないけど、いつも笑顔で迎えてくれて、たくさんお話しもする。
たまには、お店の営業が終わった後に、女将さんと他の常連さんと一緒に飲みに行ったりもする。
ご馳走までしてくれることがある。
僕の体調が悪くなっていると聞きつけて、心配して電話までしてくれることがある。
本当に感謝しているのです。
話しが長くなったけど、夕べ、無事にプレゼントの手作りグラスを届けることができました。
実はグラスが届いたあとに、ちゃんとした箱や包装紙、紙袋等がないことに気づいて焦ったのだけど、プレゼントの相談でも登場した常連さんが、奇跡的に箱と包装紙を持っていて、ありがたく頂戴しどうにかこうにかプレゼントの準備ができた。
折角なので、感謝の気持ちを述べたお手紙も添えてみた。
↑かつてバイトでギフトの包装をよくやっていた経験が生きたぜ!
女将さん、喜んでくれたよ。
良かった~。
ホッとした。
さっそくそのグラスでビールを飲んでいたな(笑)
泡盛も飲んでいた。
結構飲んで酔いが見られたので、家の近くまで送り「またね!」と、手を降って見送った。
「大切な人達」
この言葉をちゃんと胸に宿して、これからもみんなを、これからも大好きな人達を、大切にしていきたいなと、そう思った夜だった。
おわり
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