Googleの「Pixel 9a」は、同社の「Pixel 9 Pro」の良いところをしっかり取り入れつつ、より手頃な価格に仕上げている。パフォーマンスと価格のバランスがとてもいいPixel aシリーズは常に好印象だが、今回は「サイズ」という点で大きなチャンスを逃した気がする。
Pixel 9a実機インプレ--「カメラの出っ張り」廃止で平らな背面が最高 iPhone 16eより安いAppleが最近リリースした「iPhone 16e」は、実質的にiPhone SEラインの終わりを告げたようなもので、このシリーズは「本当に小さいスマホ」として最後の砦だった。
2022年モデルのiPhone SEは4.7インチの画面サイズで、画面の余白があるとはいえ、iPhone 16と比べるとコンパクトだった。
iPhone 16eはSEの後継機と言われているが、サイズは6.1インチもある。筆者は何年も「買うべき小型スマホ」をまとめてきたが、どの機種もどんどん6インチを超えるサイズになっており、その記事を書き続けるのがますます難しくなっている。
それでも小さいスマホを望む人はいる。指が思うように動かしにくく、大きい画面だと扱いづらいのかもしれないし、スキニーを愛用していて、大きな端末が出っ張るのを恥ずかしいと思う人もいるかもしれない。単に小さい端末が好きという理由の人もいるだろう。
自分は6.3インチのiPhone 16 Proを選んだが、それでもサイズ的に扱いづらいと感じることがある。理由はどうあれ、小型スマホにはいつも一定の需要があったのに、今では誰もそこを狙わなくなってしまった。
一方、Googleも小型スマホのニーズに無関心なことは鮮明で、Pixel 9aも6.3インチと、Pixel 8aの6.1インチよりむしろ大型化した。
Googleは市場調査を十分に行い、その結果、大きめの端末がビジネス的に妥当だと判断したのだろう。だが、昔のスマホメーカーのように、通常版と並行してPixel 9a miniを出してくれたら良かった。Appleやサムスンも何世代か「mini」モデルを展開していたし、LGやSony、HTCといったメーカーも同様だ。
もし「Pixel 9a mini」が5.7インチ画面で出たら、という願望を抱いてしまうが、Googleはそうしなかった。我々は変わりゆく「小さい」とされる基準をまた少しずつ受け入れていくしかないわけだ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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