角距離
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角距離(かくきょり、英語: angular distance)とは、角度(大円の弧が中心に対して張る角度)で表した2点間の距離のことである[1][2]。中心をO、対象の2点をA・Bとしたとき、角距離は∠AOBとなる[3]。本来は天文学における用語であるが、地震学などにおける用語としても使用される。
天文学における角距離
[編集]天文学における「角距離」とは、天球上における2つの天体の間の距離のことであり、この場合は「視距離」ともいう[4]。単に「角距離」といった場合、天文学における角距離を指す場合が多い。なお、天球上の一点と極との角距離を「極距離」といい、北極距離や南極距離などがある[5][6]。
地震学における角距離
[編集]地震学における「角距離」とは、元々扁球により近似される地球を真球とみなし、地心緯度(地球の中心からの緯度)および経度で表した震央距離(地震の震央から観測点までの距離)のことである。特に遠地地震の場合は震央距離が1,000〜1,500 km以上にも及ぶため、角距離で表した方が便利である[7]。
右図において角距離 は、球面三角法の余弦定理を用いて次のように表される:
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 宇津徳治『地震学 第3版』共立出版、2001年7月。ISBN 978-4-320-04637-5。
- 国立天文台 編「地学部―地震―地震関係公式諸表 10. 震央距離の求め方」『理科年表 2023』丸善出版、2022年11月30日。ISBN 978-4-621-30736-6。