内陣
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内陣(ないじん)は、
寺院建築における内陣
[編集]宗派や用法にて様々であるが、高野山真言宗を例にして示す[1]。
- 道場のある内陣は南面のものとし東に胎蔵曼荼羅を西に金剛曼荼羅を掛ける。
- 本堂には八祖大師を東西に分かち各四人ずつ掲げる。
- 須弥壇の上には本尊を直接または、厨子あるいは宮殿に収納して安置する。
- 卓(前卓)には五具足を安置し灯明・時花・薫香を献ず。
- 種々あるが、中央に大壇あるいは護摩壇あるいは神供壇を置く。
- 大壇の中央には舎利塔を安置するが、多宝塔形・宝珠形・宝瓶形などある。
- 護摩法を修する護摩堂には、中央に炉のある護摩壇を設置する。
- 登高座のうち僧侶が座るところは礼盤といい、左に脇机、右に磬を掛ける磬架(磬台)を配する。
- このほか、資力の応ずるに任せて、幢幡・天蓋・華鬘(けまん)・瓔珞・宝鈴の鐸を掛け、輪灯(りんとう)常花(じょうか)鏧子(けいす)鉦鼓(しょうこ) などを配する。
神社建築における内陣
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教会建築における内陣
[編集]教会建築における内陣(ギリシア語bema, chancel)は、身廊の東端部に設られ、イコノスタシスやテンプロンなど、正面仕切りなどで身廊と隔てられた空間。
内陣は、主祭壇を安置するための聖職者専用の空間である。主祭壇のある部分は、特に至聖所と呼ばれる。
ベマ(bema)はギリシア語で説教段や演台を意味し、正教では、主祭壇が置かれ、イコノスタシスで区切られた空間を指す。ユダヤ教ではモーセの五書を朗読するための演壇のことである。
Chancelは、身廊と分けるための仕切りを意味するラテン語カンケルス(cancellus)に由来するもので、より広義に交差部より東の部分全体を意味することもある。初期キリスト教では、アプスにプレステビリが設けられ、これが内陣として機能していたが、西ヨーロッパでは大祭壇をアプスに移し、その前の方形の空間(アンテクワイアまたはクワイア・スクエア)にプレステビリを設けて内陣とした。9世紀になると、プレステビリの前に聖職者聖歌隊席が設けられ、この空間と側廊、周歩廊、祭室も含めて内陣とされる。
脚注
[編集]- ^ 「真言宗法儀解説」大山公淳著 平成11年4月21日八刷 東方出版を参照
参考文献
[編集]- ニコラス・ペヴスナー他著 鈴木博之監訳『世界建築辞典』(鹿島出版会)ISBN 9784306041615
- シリル・マンゴー著 飯田喜四郎訳『図説世界建築史 ビザンティン建築』(本の友社)ISBN 9784894390201
- ハンス・エリッヒ・クーバッハ著 飯田喜四郎訳『図説世界建築史 ロマネスク建築』(本の友社)ISBN 9784894390454
- ルイ・グロテッキ著 前川道郎・黒岩俊介訳『図説世界建築史 ゴシック建築』(本の友社)ISBN 4894390485