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PTAの話題が目次にあり、こういった話題でPTAのことって珍しいなと思って手に取ったが
読んだことある、
「政治学者、PTA会長になる」の方ではないか!
言いたいことは、
勇気を出して
言い方変えたり
黙ったり
してみる
そして
対話する。
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小田嶋隆さんきっかけで読みはじめた著者とは、同年齢だとか共通のご縁もあり、新刊が出る度に読んで10年以上になる。10冊目になる本書では紹介されるエピソードのそこかしこに、“友人知人やわたし自身”を発見するような解析度。著者本人の声が聞こえてくるようで、とてもおもしろかった。個人的には“傾聴”の意義を再確認できたこと、本書が今年の読み納めで通算100冊目だったのも嬉しい。
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特に後半の実践編を読み進めることで、そもそもの前提でゴールとしていた地点が果たして本当にゴールなのか?という問いに気づけた事に驚きつつも視界がひらけた気分になれた
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政治のお話ではないのでご安心ください。 言いたいのに言えない事ってたくさんありますよね。それでずいぶんモヤモヤとしてきたなと思っている方もたくさんいると思います。家族、パートナー、職場、PTA、自治会、学校‥などなど、本書は、なぜ言えないのかを分かりやすく紐解いてから進めていきます。
けして 安直なハウツー本ではありません。発言力や自己主張を叫べと言っているのでもありません。そこが 本書のいいところです!
著者の岡田さんは、読者に対して丁寧に親切に、なんとか言葉や振る舞いで思いを伝える工夫やきっかけを提案してくれます。
ゼロから始めるのではなく、すでに持っている経験や技術を活用しながら、一緒に考えていく姿勢がとても胸に響きます。
理論編と実践編で構成されています。
【理論編】
「声を上げよう!と言われても」
「言うための技法」
「やるための技法」
【実践編】
第1章 ネトウヨになった父に暴言はやめてと言いたい
第2章 「男なら泣くな」と子どもを叱る 夫に言いたい
第3章 マンション管理組合の長老に「話を聞いて」と言いたい
第4章 PTA 活動で「ムダな仕事は省こう」と言いたい
第5章 会社に給料をあげてほしいと言いたい
第6章 子どもに「ダメなやつ」と言った担任の先生と学校に言いたい
第7章 近隣外国人に生活マナーを守ってほしいと言いたい
第8章 地域イベントをやってみよう と言いたい
第9章 多様な選択肢を作って、と 政治に言いたい
第10章 戦争をやめてと世界に言いたい
本書は、言えなくて困っている人に手を差し伸べることではなく、「もうかなりできているのに、そのことに気がついていないこと」に 「それですよ 」と指さすことが目的だと著者は述べています。モヤモヤしている読者ひとり一人が、1ミリでも「自分にもできそう!」と思う部分があって実践に移そうとするときの、優しい“背中押し”を感じる内容でした。
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言いたいことが言えない気持ちを持ち合わせていたとしても、やっぱり人と人との間に横たわるものは言葉であり、大事なのは言葉を「言う」「言わない」という二項対立に落とし込んでしまわないことなんだろうな。「言う」と「言わない」の間にはただ陥穽があるのではなく、広大なスペースが拡がっている、という指摘はとても面白かった。し、その視点が自分に生まれることで「言えないけれど、言えないなりにも動き方がある」という希望も見出せる。
どんな形であれ「対話」は政治(他者との擦り合わせ、折り合い)には必要不可欠で、その方法を「言う」「言わない」という文脈から抜け出して考えていく柔軟性を身につけられる一冊だと感じた。最後の章、「戦争の対義語は平和ではなく対話である」という一節はずっと忘れないでいたい。
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理論編では、単に言葉にするだけでなく、振る舞いや行動を伴うことで世界を少しでも変える技法について論じられる。
過去には「正しいことを言う」こと自体が重要だったがこともあったが、現代では単に主張するだけではなく、状況に応じた振る舞いが求められる。
例えば、議論の前提を変える、対立ではなく協力を生み出す、問題を公開して周囲の力を借りるなど、多様な技法が紹介されている。
実践編では、特にマンション管理組合の事例が印象に残った。
住民から「宅配ボックスを設置してほしい」「草むしりは外注すべきではないか」といった意見が出るものの、高齢の組合長は「昔からこうやってきた」と取り合わない。
こうした場面でどういうアプローチをとるのか?マンションという共同体、近隣住民との関係性等を含めて技法が紹介されている。目的は何か?着地点をどこに設定するか?などなど。
本書の結論として、「言う」と「言わない」の間には広大な選択肢が存在し、その中には「沈黙する」という技法すら含まれる。
単に発言するかどうかではなく、状況に応じた多様なアプローチが可能であることに気づけたこと自体がこの本を読んで得た価値のひとつである。政治学にも興味が湧いた。
ざっと数回流し読みしただけなので、時間がある時に再度読み直したい。