前回は、新宿西口の飲み屋街を中心に撮り歩いた。
そのせいでもっとディープな場所へ撮り歩きに行きたい欲が高まってしまった。
ということで、魔境とも呼ばれる足立区は北千住へカメラ片手に突入してみた。
飲兵衛が集う魔境 北千住
足立区出身の知り合いからも「魔境」と呼ばれる北千住。
北千住へは飲み会で時々訪れる。小さい立ち飲み屋や個人店、大きめのチェーン店等、多種多様な店が立ち並び、ふらっと寄って飲むにはまず店に困らない。
加えて、一歩路地に入り込むと雰囲気が一気に変わったりと、街歩きをするにも非常に楽しい街なのだ。
ところが、わざわざカメラを持って降り立ったことがなかった。きっとカメラを持って見る視界は、また違う北千住を見せてくれるはず。
ということで現地に着き、ふらふらと歩き始める。キャッチたちから「お兄さんいかが?」と声がかかる。
「ども」と会釈しつつ、肩にかけていたカメラストラップを手首に巻き付け、カメラを握りながら建物を眺めたり、道をゆく人達のことを眺める。
改めて見返すと、店のジャンルが有り過ぎるし、ジャンル問わずに立ち並びすぎていることに気づく。もう少しこの辺りがキャバクラ、この辺りは居酒屋ぐらいのざっくりした区分けはあるものだが、ここ北千住はまさにカテゴリー無視の無差別級。
そんでもってゆく人々がとにかく楽しそう。道も狭く、行き交う人々の身体がぶつかりそうになることも多い。
しかし、この狭さが店との距離も近くし、ついつい「ここ入ってみるか」なんていう会話も弾み暖簾をくぐってしまう。
そういう楽しさがここ北千住にはあると思う。
路地裏に飛び込む
さて、そろそろキャッチたちからも「こいつはカメラを持ってうろうろしているやつ」認定されて声をかけてもらえなくなってきたぐらいになってきた。
ということで、そろそろお待ちかねの路地へ。
ここはひっそりと構えるバーなのだろうか。照明が素敵。
線路の高架方面に抜ける路地。このアングラな雰囲気も好き。
路地の電光看板に照らされる自転車。この辺りは特大なネズミとも出くわす。
でも、新宿歌舞伎町のネズミのデカさには敵わない。あいつら一体何食ってるんだ。
この先は何があるのか!と好奇心そそられる細い路地。
路地を抜けた先は、少し大きめの通りに出る。しかも、こんなにも懐かしく平和な本屋さんと遭遇。店先に並ぶ絵本や玩具が、子供の頃の記憶を引き出しまくる。
ところが、また別の路地に入るとこの雰囲気。
やっぱり飽きないな北千住の撮り歩き。
駅前でも切り抜く楽しさを味わう
ディープで勝手に画になる飲み屋街と違い、駅のコンコース周辺はどう切り抜くのかを考えるのが難しい。でも、それが楽しい。
とはいえ、大した腕もないし第三者からの批評を受けに行った経験もないから、完全な自己満足ではあるのだけれど。
趣味をどこまでどう楽しみたいか。
社会に出てからというものそれを本当によく考えさせられる。家庭も持って可処分時間がさらに短くなる中で、それぞれの趣味をどこまで割り当てるか。
詰まるところ、人生は永遠にタスク管理に尽きてしまうのかもしれないなあ。
途中から完全に脱線してしまったが、とりあえずこうしてファインダー内の画角に街を切り取るのは楽しい。
特に、このディープな北千住はいろいろな顔を持っているから非常に楽しい。
一度は北千住に撮り歩きに行かないともったいないですぞ。
では、本日はここまで。