Lesson2では,SIP UAがメッセージを直接やりとりする例を見てきた。しかしSIP UA同士が直接メッセージをやりとりすることは実はあまりない。SIP UAは,「SIPサーバー」と呼ばれる装置にSIPメッセージを中継してもらうことがほとんどだ。 UAがアドレスを覚えるのは大変 なぜSIPサーバーが必要なのかを考えてみよう。SIPサーバーの有無にかかわらず,発信するユーザーのアプリケーションの使い方は変わらない。「1234」といった番号やユーザー名,あるいは「yamada@example.com」といったSIP URIを指定してアプリケーションに相手の呼び出しを指示する。番号やユーザー名で指定された場合,SIP UAは決まったドメイン名を付けて「1234@example.com」といった具合にSIP URIに変換する。ここまでは特に難しくない。 SIPサーバーがないとここからが難しくな
IPネットワークの使い道が広がっている。メールやWebアクセスといったデータ通信だけでなく,IP電話やテレビ会議のようなアプリケーションにも使われるようになってきた。 相手呼び出しの本命プロトコル IP電話やテレビ会議などのアプリケーションに欠かせないのがSIP(session initiation protocol)というプロトコルだ。必要に応じて相手を呼び出し,相手との間で音声や動画をやりとりするための通信路を作るのがSIPの役目である。 SIPは,例えばIP電話をかけるときに,相手を呼び出して音声の通り道を作るところで働く。発信側のSIPが相手に接続を依頼し,発着信両側のSIPが通り道の情報を交換する。また,電話で相手を呼び出しているときに呼び出し音が聞こえるのも,相手のSIPが途中経過を連絡してくれるからだ。 SIPは,インターネット技術の標準化団体であるIETF(Internet
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く