2025-02-28

なぜ複雑な曲が売れる時代になったのか

近年、複雑な楽曲が売れるようになった理由には、いくつかの要因がある。

1. 音楽多様化リスナー成熟

サブスクリプションサービスの普及により、リスナーは多様なジャンル音楽に触れる機会が増えた。その結果、単純なコード進行メロディでは物足りないと感じる層が増え、より複雑でユニーク楽曲評価されるようになった。

2. SNSによる分析解説文化の発展

YouTubeTikTokなどで、音楽理論を用いた楽曲解説流行している。例えば「この曲はポリリズムを使っている」「転調が巧妙」といった解説バズることで、一般リスナー音楽的な複雑さに興味を持ちやすくなった。分析されること自体宣伝になり、複雑な曲の人気を後押ししている。

3. ループ前提の消費スタイル

SpotifyTikTokの短尺動画では、楽曲の一部分がループ再生されることが多い。そのため、単純なコード進行メロディだと飽きられやすく、変化に富んだ構成や複雑なリズムの方が注目されやすい。

4. 技術進化プロデューサー多様化

DAWデジタルオーディオワークステーション)やAI作曲ツール進化により、個人でも高度な音楽制作可能になった。これにより、音楽理論に精通したプロデューサー作曲家が増え、一般的なポップスにもジャズ的なコード変拍子が取り入れられるようになった。

5. 既存のヒットパターンの飽和

「四つ打ち」「I–V–viIV進行」など、過去ヒット曲で多用されたパターンリスナーに飽きられ、新鮮さを求める動きが生まれた。K-POPアニソンの影響もあり、楽曲構成に変化をつけることが当たり前になってきた。

6. 知的満足感を求める傾向

特にコアな音楽ファンの間では、楽曲の「複雑さ」そのもの知的な刺激として楽しめる要素になっている。ジャズプログレが根強い人気を持つのと同じように、リズムコードの意外性が評価される時代になった。

総じて、リスナーの耳が肥え、SNSを通じた分析解説流行し、技術進化とともに作曲者側のレベルも上がった結果、複雑な楽曲が求められる時代になったと考えられる。

  • ところが別の研究者は「現代は楽曲がどんどん単純化している」と主張しているんだよね まあ俺はその説採用しないけど

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