米保健当局は26日、アメリカで10年ぶりに麻疹による死亡例が確認されたと発表した。西テキサスの小児病院では、前夜に「学齢期の子ども」が亡くなった。現在、テキサス州での麻疹の流行は、2つの州に広がり、症例数は数件から130件以上に増加していたと言う。
テキサス州保健当局によると、2月上旬以来、テキサス州西部で、少なくとも124人が麻疹ウイルスに感染していることが確認されており、その大部分は子どもであると発表した。また25日にニューメキシコ州東部のテキサス州境近くで、新たに9件の感染が確認され、感染拡大が約10の郡に及んでいると言う。
加えてテキサス州保健当局は26日の声明で、亡くなった子どもが、麻疹ワクチンを接種していなかったと述べた。
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、麻疹は非常に感染力の強い空気感染する病気で、全米の麻疹による死亡率は、報告された患者1千人あたり1人~3人である。 CDCによると、以前の米国で、最後に麻疹で死亡したのは2015年である。
テキサス州の保健局はプレスリリースで、麻疹に感染した18人が入院治療を受けていると発表した。
2023年にはアメリカで、4件の麻疹のアウトブレイク(特定の地域や集団で、予想を上回る数の患者が短期間に発生す)が発生し、59件の症例が確認された。また2024年には、16件のアウトブレイクが発生し、285件の症例が確認された。
テキサス州の保健当局は24日、麻疹ウイルスに接触した可能性のある人がさらにいると発表した。これは、麻疹に感染したゲインズ郡の住民が、約400マイル(644キロメートル)離れたサンアントニオや、その周辺のいくつかの場所を訪れていたためだ。
テキサス州のラボック市では、ウェブサイトやクリニックで麻疹・おたふく風邪・風疹ワクチンを推進しており、未接種の子供たちに無料で接種を提供する活動を25日から開始した。
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