「先生に不機嫌な顔を見せない……」
中国山西省のある幼稚園の教室で、撮影された園児保護者らによる集団宣誓のシーンがSNSに流出して物議を醸した。
動画のなかには、数十人の保護者が幼稚園の先生の「誘導」のもと、声高に集団宣誓を行っていた。
「子供に好き放題させる親にはならない」
「決して先生の手を煩わせない」
「子供が遊んでいてケガをしても決して怒らない」
はじめてみた人は、その宣誓セリフの内容に衝撃を覚える人も少なくないが、実際、親たちの集団宣誓は他の一部の幼稚園でも行われている。
保護者が、幼稚園で宣誓する現象について、中国問題専門家で、エポックタイムズのコラムニストでもある王赫氏は
「それは中国全体の道徳低下や倫理観の乱れの深刻さを反映するものであり、本当に悲しいことだ」と嘆く。
「常識的に考えても、本来ならば、幼稚園側は保護者に対し、子供たちの面倒をしっかり見ることを保証すべきだ。しかし、いまでは保護者たちが、幼稚園に対して、その仕事に協力することを誓っている(責任逃れのように聞こえる)」
「親たちがこのような事を容認する理由は、2つ考えられる。1つはその幼稚園の教育の質が非常に優れていて、どうしても我が子をそこへ入学させたい動機があること。もう1つの可能性は、幼稚園の先生に言われるがままに行動しないと、つまり先生のご機嫌を取らなければ、我が子が、先生によって虐待されるのを心配して、下手に出るしかない実情だ」
と王氏は指摘した。
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